青森帰省その4(8/23)

8/23(土)のこと。


午前3時過ぎに目が覚める。年に数回あるかないかの豪雨。
母が台所で何かをしているのが夢うつつで聞こえる。
後で聞いた話では、コンセントを抜き忘れて慌てて氷を捨てたりしていたとのこと。


午前5時過ぎに起きる。
冷蔵庫の残りで朝食。トマト。玉子焼き。母の漬物。
昨晩残ったナスとピーマン、タマネギの味噌炒めなど。
僕が寝ている間に机は持っていったようだ。


6時半過ぎに昨晩入れなかった「ゆったら温泉」へ。朝風呂。
歩いて10分。駐車場にそこそこ車が停まっている。客も入っている。
しかしさすがに子供の姿はなし。
露天風呂は誰も入ってなくて一人きり。
空を眺めると雲が速い。くっきりとした青空。秋が近づいていることを感じる。


ロビーでしばらくテレビを見てぼんやりする。
夏に合うお菓子は何か。一位はじゃがりこだった。
これって夏に関係なくオールシーズン、じゃがりこが人気ってことじゃないか。
お湯を入れてゆっくりかき混ぜてポテトサラダのようにして食べると紹介される。
これって有名らしいんだけど、僕は知らなかった。
カルビーのポテトチップス、ピザポテトは
渋谷の女子高生曰く10秒だけ電子レンジでチンすると
ポテトチップのシャリシャリ感は残しつつ、チーズだけがしっとりとろけるのだとか。


帰ってくると8時。早くも引越屋のトラックが2台家の前に停まっている。
本来は9時到着なのだが、
当初予定の時間通りに終わらせたいので8時に来ていいですか、
という話に昨日なっていた。
やる気のある若者たちっていいなあとこちらは快諾。
家の廊下や居間の出入り口を全開にして養生用の青いボードをセッティングする。
引越センターの若者たちは昨日の3人よりも多い5人。
途中からさらに2人バイト見習いの女の子が加わった。


テキパキテキパキと昨日梱包したダンボールをまずは大きめのトラックに積み込んでいく。
一方で仏間の仏壇や居間の電話機、テレビ、キッチン用品のあれこれなど
当日朝まで使っていたものもまたダンボールに詰め込んで運んでいく。
見る見る間に部屋の中が空へ。
その間ガスの業者が来て精算をして、
ピアノ運送の業者が来てせーのとピアノだけを運んで。
ピアノの下にパイプのようなものを挟みこんで転がすんですね。
家の外から出すと肩に掛けた襷のようなものを頼りに前進で支えて運んでいく。
冷蔵庫も食器棚も運ばれていく。
9時半には既にこちらはやることもなく手持ち無沙汰になって
コンビニにペットボトルの御茶やプラスチックのコップ、角氷、
ハーゲンダッツのアイスなど買いに行って休憩用に振舞う。
ピアノや食器棚が運ばれた後の綿ゴミや木屑が残っている辺りに掃除機をかけたり、
拭き掃除をしたり。


大型トラックの方がダンボールでいっぱいになると
もう一台の一回り小さい2トントラックの方へ。
こちらに冷蔵庫や食器棚やカーペット、その他すぐ使う家電や小物が積み込まれる。
どうも積み込みにもセオリーというかダンドリがあるらしい。
11時を過ぎる頃には搬出終わり。
家の中がガラーンとしている。この家はこんなにも大きかったのか。
僕が中学校からを過ごした部屋はこんなだったのか。
家という生命が閉ざされるようでいて、
次に住む人たちによってまた新しい息吹が吹き込まれる。
幸多からんことをと願う。
32年もの間住んでいた家。後半からは年に一度か二度帰ってくる家。
これでさよならか。ありがとう。
カーテンを閉めて戸締りをしてブレーカーを落とす。
妹の運転する車に乗って家を後にする。