久々の撮影・編集 その3

(以下、テクニカルな話がえんえんつづきます)


「ふくしま再生プロジェクト」のための動画、先週金曜に編集が終わった。
PJメンバーにまずは観てもらおうと Youtube にアップするが
再生してみると途中で途切れていたり、
泉に湧き出る水しぶきという映像がデータ量多すぎてカクカクとなってしまったり。
家のPCが非力だからだろう。どうしたもんか…


新しいPCを買うのはお金がかかるし、そのセットアップにも時間がかかる。
そうだ、と会社のPC2台使っているうちの1台にこっそり環境を構築することを思いつく。
ビデオカメラをつないで動画を取り込んだりといった
実際の編集作業ではなく、最後の仕上げの部分だから仕事の合間にできそう。


と考え、日曜、ヨドバシに外付けHDDを買いに行く。
今だと1Tサイズで7,000円からってのが相場みたいですね。
正直お金は掛けたくない。
ファイルサイズは80G弱なので、1Tもいらない。
探すとちょうど80Gで3,000円というのがあった。箱も小さい。
あ、これでいいかと買って帰る。


しかし、夜中にファイルを移そうとしたら
20Gぐらい来たところで突然エラーでファイルコピー中断。
悪い予感がする。夜も遅くなっていたのでその日はそこまで。
次の日、月曜、Adobe Premiere Elements 12をインストールした後に
(まっさらなPCだったけど、アップグレート版が入った。そういうもんか)
会社のPCにファイルを移す。この20Gは普通にできた。
月曜の夜、家に帰ってから残りのファイルをコピーする。
その時はエラーとなることはなく、一応全てのファイルが収まった。


なのに火曜、会社のPCに接続しようとして
外付けHDDを差し込んでも反応しない。うんともすんとも言わない。
もう1台のPCは最初の1回だけ中が開けた。
どうも初回差し込んでUSBドライバをインストールした時だけHDDとして認識するようだ。
差しても反応しないので「安全にはずす」ということができず、
ランプが付いたままブツッと抜くことになる。
これがまたダメージがジワジワと広がってハードウェア的にはよろしくないのだが、仕方ない。


ここはケチケチせず1Tの外付けHDDを買い直すべきか。
いや、無駄になった3,000円がもったいない。
16Gと4GのUSBフラッシュメモリ2本があるのでこれに小分けして残り3日掛けて運ぶか?
いや、そうだ。ノートPCにひとまず入れて持ち運ぼう。
ネットワークにつながずに立ち上げてこの2本に移し替えて
会社のPCにバケツリレーしたら1日で終わる。
名案のように思えた。帰ってきて早速実行する。
しかし、全然本質的ではないところで苦労している…


水曜の午前中、仕事の合間にちまちまと作業してひと通りファイルを移し終わる。
昼休み、Adobe Premiere Elements12 を立ち上げて
プロジェクトのファイルを開こうとして、ハテと立ち止まる。
家のPCでは D:\fukushima 配下にプロジェクトのファイルを配置していた。
素材となる動画のファイルもここに全部置いている。
会社のPCは C:ドライヴしか作っていないため、素材ファイルのパスが合わない。
でないと Adobe Premiere Elements12 は「00000.MTSは」どこですか? と
全てのファイルの位置を聞いてくることになる。
めんどくさい。D:ドライヴを作成したい。


というか、何が起こったかというと。
今回、CanonSONY の2台のビデオカメラを借りたんだけど
どちらもまっさらな状態で動画ファイルを撮ると
「00000.MTS」から始まってカウントが+1されていく。
拡張子もファイル名の形式も一緒。
へー、規格が統一されていていいね、と最初は思う。
ファイル名がバッティングするからそれぞれフォルダを分けて保存しておく。
それをそのまま Adobe Premiere Elements12 のプロジェクトに取り込む。
D:ドライヴのある家のPCで作業している分にはそれでよかった。
C:ドライヴしかない会社のPCで作業するならば、
00000.MTSはどこですか? と聞かれた時にフォルダをイチイチどちらなのか指定しないといけない。
これが、つないだ順に聞かれるないしは、フォルダのパス込みで聞かれるならば都度指定すればよい。
それがそうじゃなく、アトランダムに処理した順でファイル名だけ聞かれるため、
00038.MTSはどこですか? と聞かれるとどちらか分からない。
運を天に任せて選んでいったらやり直しに時間がかかりすぎる。
これはなんとしても、D:ドライブをつくらないといけない。


探すと見つかる。
『フォルダーを仮想ドライブ化(パーティション化)する方法』
http://d.hatena.ne.jp/sodomojo/20110719/1311055566
substコマンドを使えば仮想的にドライヴが作成できることが分かる。
しかし、仮想というのが引っかかる。
WindowsNTや2000の頃のシステム構築でどれだけそういうのあやふやだったか。
これは最後の手段としたい。


それ以前に、D:ドライヴがDVDに使用されていた。
これを他の名称に変更しないといけない。E:とする。
Windows 7でCD/DVD/BDドライブなどのドライブ文字を変更する方法』
http://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=010977


実際にD:ドライヴというものをつくろうと思う。
『ハードディスクに新しいドライブを追加したい』
http://www.frontier-direct.jp/faq/07/004078.htm
空いている領域があったら Windows 7 のUIで手軽に作れるというものだったんだけど、
しかし、C:ドライヴに領域が全て割り当てられていた。


ではどうするか? 空けられないか?
ディスクの管理コンソールからそのままできそうだ。
『ヒント: Windows 7 のディスクのボリュームを簡単に縮小する』
http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/win7_tips61.aspx


おお、と思いやってみる。
今回のファイル全体のサイズ、ギリギリの78G分縮小できるとなった。
しかし、開始ボタンを押すとすぐエラーになる。
「十分なディスク領域がないので、この操作を完了できません」
どういうこと? 空いてるはずじゃないの?
水曜はその後不要ファイル数10G分をいっきに消すために会社のPCを放置して帰る。


木曜の朝出社してディスクの管理コンソールから縮小を試みるが、やはり
「十分なディスク領域がないので、この操作を完了できません」
日中かけてもっともっとファイルを消して、
家からもってきた動画の素材ファイルも80G分全部消す。かなり空いた。
それでもエラーとなる。
うーん、断片化したファイルがちょこちょことあって引っ掛かってる?
見てみると4%だったけど。
念のため夜、帰る前にデフラグをかけて帰る。


その途中、「subst」コマンドも試してみる。
案外すんなりD:ドライヴが作成される。
パスの問題も片付く。イチイチ指定しなくてもファイルを読み込む。
しかし、なぜかファイルがひとつだけ読み込めない。
タイムライン(編集ボード)上はオーディオファイルなのに、
指定されたファイルは映像+オーディオのファイルであると。
いやー、後者なんだけどなあ。どこかで何かがうまくいっていない。
やはり仮想のドライヴだからだろうか?
本当のドライヴにしないといけないか。
そんなこんなで、デフラグに戻った。


夜は家のPCに保存していたプロジェクトファイルを別名で保存し、
開けなかったファイルを別途USBフラッシュメモリに移した。
金曜の朝、断片化0%の状態。全体281Gのうち、未使用245Gとなる。
これで80G空けられないとなったら嘘だろう!
と再度管理コンソールから試す。140G縮小可能と出る。それでもボタンを押すと
「十分なディスク領域がないので、この操作を完了できません」と…
うーん、WindowsというかMicrosoftが融通聞かない?


こうなったらなんかソフトを入れてみるかと
Windows上から利用できるフリーのパーティション操作ソフト
「EASEUS Partition Master Home Edition」』
http://gigazine.net/news/20101118_Easeus_Partition_Manager/
インストールして立ち上げてみると
C:ドライヴが未フォーマットで281G使用中と出る。あれ?
ということはソフトのほうでドライヴが認識できていない?


もしかして、と Administrator でログインし直す。
それでもだめ。「diskpart」コマンドも試してみる。
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/941diskshrink/diskshrink.html
shrink desired = 80000 とオプションを指定。なのに
「指定された縮小サイズは大きすぎます。
 ボリュームが、最小ボリュームサイズよりも小さくなります」
などとメッセージが。
だったらいくらだったらいいのよ? とOSに任せてみる。
オプション無しの「shrink」実行。自動的に最大サイズを開放する。
エラーにはならないが、結果を表示させてみるとC:は281Gのまま。
なんかもう、ここまで来ると怪談のよう。


ここでハタと気づく。
会社のPCは資産管理ソフトなどあれこれデフォルトでインストールされている。
これが悪さ(と言っちゃいけないか)してあれこれPCへの変更を妨げている。
「もー余計なことを!」と思うが、会社からしたらそれが当たり前か…


D:ドライブ作成は諦め、「subst」コマンドに最後望みを託す。
家から持ってきた保存し直しのプロジェクトファイルを開いたら、
オーディオファイル問題も引っかからない。
うーん、なんかの噛み合わせ?
ひと通りファイルが読み込めて、レンダリングまでできた。


そんなこんなで一週間が終わった。長かった…
なんかすごく遠回りしてかなりの作業量で。
しかし、普段使わないようなPCのコマンドを打ったりしてそれはなんか楽しかった。
あとは最初に戻って
「泉に湧き出る水しぶきという映像がデータ量多すぎてカクカクとなってしまった」
問題が会社のPCでは解決されるかどうか。
ようやくスタート地点。