引っ越し その1

15年住んだ荻窪もいよいよ引っ越し。
今日は会社を休んで不動産屋に鍵を受け取りに行き、
午後は あれこれと家具を受け取る。
IKEA で買ったソファーベッドやダイニングテーブル、
メーカーのサイトに直接オーダーしたスチールラック2組や
amazon で見つけた大型 CDラック、
セシールの通販で買った組み立て式のクローゼットなどが届くことになっていた。
こういうのは引っ越し作業の前に運び込んでおいた方がいい。
この日はガスや電気の開通の立会いも行う。


昨日は荻窪:東京間の丸ノ内線通勤が最後。
なんだかこれが最も感慨深い。
西友で惣菜を買う家飲みも最後。
焼き鳥に4割引のコロッケに唐揚げ。買いすぎてしまった。
飲んでたら途中寝落ちもあって午前2時。


8時半起きでオープンを待ってクリーニング屋へ。
先週分のワイシャツの受け取りだけ、今週は出さない。
15年お世話になったけど、引っ越すんですよといったことは言わない。
そこはあっさり消えて行こうかと。


リュックサックにフローリング用のコロコロや賃貸契約書やまつわるもの一式、
一昨日ハンズで買ったコルクシート、作業中に聞く CD など詰めて外へ。
不動産屋のある用賀へと向かう。
音楽は R.E.M. 「Out of Time」Jason Mraz の新作、Tindersticks の BBC Sessions など。
荻窪駅前のトランクルームに寄って先週買ったミニコンポをピックアップ。
背中に両手に結構な荷物となる。
山の手線や田園都市線は9時を過ぎてそれほど混んでいなかった。


10時過ぎに用賀着。
鍵を受け取って、駅前の郵便局へ。
転送しておいた新生銀行からのキャッシュカードを受け取る。
そこから歩いて10分の新居へ。
初めて自分で鍵を開けて入る。
さっそくコロコロでフローリングの床と廊下のゴミ掃除。
朝電話がかかってきた宅配業者に掛け直して今日中に届けてもらうよう手配する。
場所がよくわからないという。
マンションではなくて戸建だと場所を伝えにくい。
ここ数日、いくつか同じように問い合わせを受けた。


ゴミを取るだけじゃ足りないかと用賀まで歩いて行って
駅前のドラッグストアでクイックルワイパーのウェットを買う。
合わせてゴミ袋50枚入りとウェットティッシュ
近くのマックでビッグマックのセット。
コンビニでボックスティッシュとミネラルウォーター。
12時からあれこれ届く。ギリギリに到着する。
表札の代わりに紙に名前を書いて貼っておく。


来る前にマックを食べておくか、その前にミニコンポを組み立てて
音楽を聞けるようにするかと運んできた箱を前にして「あっ」と気づく。
持ち手をつけるために前後左右に渡した堅めのプラスティックのテープが
鋏がないと切ることができない。
慌てて近くのコンビニに買いに行く。
15分頃には戻ってきますと追加の貼り紙をして。


戻ってきてミニコンポを組み立てて、
(CDを再生しても音が出なくて慌てる。ボリュームが最小になっていた)
届く前に床を掃除しておこうとウエットワイパーをリビングと玄関にかけておく。
そうこうしているうちに13時近く。
ビッグマックもポテトも冷め切っていた。
食べ終わったころ、見計らったかのようにクローゼットにIKEAの家具にと届き始める。
ガスの開栓作業も同時並行で。


運んだりガスコンロの様子を見ている間にIKEAの家具を組み立てる。
まずはダイニングの椅子を。
これ、途中からひっくり返すので組み立てるための台がないと作れないですね。
他の家具の箱があったのでそれに乗せたけど、
作業スペースのない今の部屋だったら無理だった。
それに安い分、部品も粗雑なのか4か所のネジ止めのうち
3本のネジの山がすぐバカになってしまった。完成させられず。
IKEAも無条件にオッケーとはできないなと知る。


不動産屋の担当の方からは柱や壁、床の傷跡の写真をもらっていた。
他にあったら連絡してくださいと。
あんまり目くじら立てるつもりはないけど、掃除をしている間にあちこち見ておく。
写真のコピーと見比べてみると業者も意外と大きな傷に気付いていなかったりする。
こちらで2か所指摘する。iPhone で写真を撮っておく。
一方で配達が玄関先までとなっていた組み立て家具を2階に運んでいるときに
階段のクロスにいきなりぶつけて傷つけてしまったり。


そういや、IKEAは玄関先ではなく
2階の部屋まで運んでくる配送オプションをつけておいてよかった。
プラス500円は安かった。玄関先まで彼らも大変そうにしていた
ソファーベッドの箱を3つも自分で運ぶなんて考えられない。
その他は自分で2階まで運ぶ。
戸建ての賃貸にしたのは階段のある暮らしがいいなと思ったんだけど、
マンションにしていたらこの運ぶ苦労がなかったのか…
引っ越ししてみて初めて分かる。


あれこれ一通り届いてあとは18時前にひとつというところで妻が到着。
頼んでおいた冷たい飲み物を飲む。
僕はリビングでIKEAのダイニングテーブルを組み立て、
妻は2回の押入れを雑巾で拭く。
真っ黒になった、どんなにふいてもきれいにならないと驚いていた。
前に住んでいた人が退去してから2年近く経過していた。


夕方、この日最後の荷物が届いて僕は一足先に家を出る。
池袋の東京藝術劇場で野田秀樹の演出作品を見ることになっていた。
田園都市線で渋谷に出て、銀座線の改札近くの定期売り場で
荻窪―東京駅の定期を解約する。
ハンズまで行って、IKEAの椅子と同じ長さ・幅のネジを買う。


東京藝術劇場は19時の開演時間ギリギリに間に合う。
ステージには螺旋階段と滑り台。後には井戸が出てきた。
物語の生まれやすい、象徴性の高いものをうまく配置している。
そこで役者たちが舞台の練習をしているところから始まる。
…が、始まった途端寝てしまって、ところどころ目が覚めて、
野田秀樹らしく場面がポンポン変わっていって何の場面かさっぱりわからず。
クライマックスでようやく目が覚める。
それでもとてつもなく面白かった。
ああ、この人は情報を階層化して提示するのがうまいのだな、と気づく。
その階層が行ったり来たりズームして複雑に絡み合うさまをすっきり見せ切る。
萩尾望都原作の「半神」
韓国の若い役者たちが出ていて、同時通訳をイヤホンで聞いた。


一緒に見てた友人たちと池袋で飲んで帰ってくる。
寝たのは午前1時半。
明日は5時起きの予定だったのが無理。6時にする。