メンチカツというもの

今月初めに大戸屋の期間限定メニューに
メンチカツ定食が登場したとき、迷わず注文した。
揚げたてのメンチカツに温かいデミグラスソースがかかっていて
なかなかおいしかった。
先日「アド街」が神田特集で神保町交差点近くの「ランチョン」が紹介されていて、
取り上げられていたメニューがメンチカツだった。
分厚く大きなメンチカツからジュワーッと肉汁がしみでている。
あれを見ていてもたってもいられなくなり、
あれこれ迷って結局今日は再度大戸屋のメンチカツ定食を食べた。


子どもの頃は特に興味が持てなかった。
ハンバーグでもコロッケでもない、中途半端な食べ物。
だったらハンバーグの方が断然いい。
大人になった今、メンチカツと聞くと妙に心浮き立つのはなぜなのだろう?
トンカツよりもどこか安っぽいあの存在感に自分を重ね合わせるのか。
昭和のノスタルジアを感じるのか。
はたまた、ただ単にハンバーグと揚げ物のおいしいとこ取りだからなのか。
カレーのトッピングの王様は誰がなんと言おうと、
ハンバーグでもコロッケでもなく、メンチカツ(と玉子焼き)である。


発祥の店は銀座とも浅草とも神戸とも言われている。
そのどれも聞いたことがある。
ブルドッグ」のページを見ると不詳とあった。
https://www.bulldog.co.jp/special/hakken/020920/menchi.html


メンチカツは洋食屋で食べるのもいいけど、
商店街の店先で揚げたてを買って紙に包んだのを食べるのが一番うまい。
(あれってコロッケはあってもハンバーグはないですよね。なぜなんだろう?)
いつのまにかトルコ料理ケバブが市民権を得たように
立ち食いメンチ、テイクアウトのメンチカツの店を出すと流行るような気がする。
ソースはウスターとトンカツと両方用意してかけ放題。
マヨネーズもあるといい。
挽き肉たっぷりもいいけど
スーパーの惣菜で売っているような安い、キャベツたっぷりなのもおいしい。
僕が店を出すなら両方を扱いたい。


そういえば神保町を中心として都内各地に店舗を構える「キッチンジロー」
あのハンバーグは元々、看板メニューとしてメンチカツを提供していたのを
賄いように衣を抜いて焼くようになったのが始まりだったとか。
そう書いてあるのを店で読んだような気がする。逆なんですね。
ハンバーグに衣をつけたのではない。
鶏が先か卵が先か。