甲府へ その2

レンタカーに総勢8名乗って出発。
この日は白州にあるサントリーのウィスキー工場へと行くことになっている。
11時過ぎ。まずは昼を食べに行こうということで白州にある公園「べるが」へ。
ここのレストラン「サラダボウルキッチン」がこの日オープンなのだという。
http://www.verga.jp/


「べるが」は子供向けの自然公園ってとこか。
体験学習ができてキャンプやBBQもオーケーということで家族連れが多かった。
レストランの前は小さな釣り堀になっていてニジマスを釣ることができる。
息子に父が覆いかぶさるようにして釣竿を垂らしている。
夏はつかみどり。冷たい水が気持ちいいだろう。


中に入る。テラス席へ。
「たっぷり白州カレー」と自家製のノンアル・モヒートにする。
モヒートはぶどう酢の白・赤やジンジャーなどから選ぶことができて、僕はジンジャー。
カレーは野菜たっぷり。ニンジン、里芋、シイタケ、レタス、タケノコ、素揚げのゴボウなど。
根や茎がついていて土から掘って洗ったそのままのような。
メニューには他にピザやビビンバや野菜のプレートがあったかな。


隣の席の人は小さな犬を連れていた。
園内にドッグランもあるからか他にも何組か犬を連れていた。
席によってはフリーで使える電源があったのもうれしい。


食べ終えて外へ。煮詰めて塩をつくっているコーナーがあった。
少し歩くとエミューを飼っている小屋があった。名前はベルちゃんとガーちゃんだったか。
僕は気にいられたのか、金網を突き破ってまで嘴で僕を突こうとする。
昨年2月の大雪のときは金網よりも高く降り積もって逃げ出し、園内を捕獲し回ったと聞いた。
隣にはカブトムシの小屋。ワインの貯蔵庫におがくずを敷いてカブトムシの幼虫を育てているのだとか。


14時過ぎにサントリーの白州蒸留所へ。
広い園内は森に囲まれていて静かで美しい。雑木林にカタクリの可憐な花が咲いていた。
http://www.suntory.co.jp/factory/hakushu/
ガイドツアーは予約制みたいなんだけど、当日の受付で十分空きがあった。
15時からの回にする。
ウィスキーの蒸留所と南アルプスの天然水の工場とその両方とがあって、
僕らはウィスキーのだけにした。60分。無料。しかも試飲できる。太っ腹。


始まるまでの間、併設の博物館の見学をする。
1階はサントリーの歴史。前身の寿屋時代の広告や
歴代の、マスターブレンダ―である鳥井一族、鳥井信治郎佐治敬三佐治敬三、三氏の紹介。
2階は醸造酒と蒸留酒の違いを手塚治虫の描くお茶の水博士が解説している。
蒸留酒をつくるノウハウは錬金術の時代に大きく発展し…、などなど。
3階はいろいろあったけどサントリーの昔のCMを放映してたのに思わず見入ってしまった。
名曲「夜が来る」に合わせて味わい深い映像が流れる。
開高健がニューヨークの自由の女神の前で舟に乗り釣りをしているとか。
かの有名なキャンペーン「トリスを飲んでHAWAIIへ行こう!」もコンセプトもデザインも秀逸すぎる。
広告部に開高健山口瞳柳原良平の三氏がいたというのはどういう奇跡的な巡り合わせなんでしょうね。
最上階は展望台になっていて八ヶ岳を近くに望めた。


蒸留所の見学へ。バスに乗って移動する。
最初は貯蔵庫。巨大な倉庫の中に樽が隙間なく並んでいるんだけど上は4階か5階建て?
ふと足元を見ると地下も何階かに渡って。途方もなく広い。
しかもその空気のアルコール濃度の高さたるや! 長くいるとそれだけで酔っ払いそう。
アルコールの苦手な方や未成年の方はバスの中で待つことをお勧めしますと。
次に訪れたのが前段の製造過程。
発酵槽があって、蒸留窯があって。そのひとつひとつが巨人サイズ。
麦芽のジュースをつくってそれがもろみになって
水とアルコールの沸点の違いにより…、と説明を受ける。


ここまでで40分。残り20分でウィスキー「白州」の試飲。
昔はロック、ストレート、水割りだったのが
今は南アルプスの天然水を使ったソーダ割りと水割り。
作ったばかりのをロックやストレートで飲めず。残念。
とはいえうまいことには変わりなく。
配られたアーモンドやおかきなどのつまみの小袋詰め合わせもうまかったなあ。
着ていたダウンジャケットを脱いでこっそり水割りのお代わりをもらいに行った。


最後ファクトリーショップへ。
「白州」を買って夜の宿で飲むつもりが、この蒸留所限定のシングルモルトウィスキーを見つけ、
1本は自宅で飾るように、1本は夜飲むように買う。
ロックで飲むための丸い氷をつくるための製氷皿を見つけ、おおこれはいいと。
もうひとつ、サントリーのCMで使われた曲を集めたCD『琥珀色の時間』も。
40歳以上の人ならば誰もが覚えている「夜が来る」や
石川さゆりの「ウィスキーが、お好きでしょ」など。
これはいいものを見つけた。
妻は樽で燻製したスモークベーコン、スモークチーズ鮭とばを買った。