甲府へ その5

武田神社を出て11時近く。
ワイナリー巡りとなるが一人先に12時の特急で帰ることになっていて
手近なところでまずは一軒となる。


「シャトー酒折ワイナリー」
http://www.sakaoriwine.com/
昔は梅酒などを造っていたメーカーがワインを手がけるようになったとのことで
試飲してみた梅酒もおいしかった。


入り口で茶色の大きな犬がお出迎え。「茶々」という。
猫の「コロ」と2匹でワイナリーのマスコットだったのが
「コロ」はあるときから行方不明になったと。なんだかかわいそう。
その「茶々」と「とら」をモチーフに犬と猫をラベルに描いたワインがあった。


ガイドツアーはちょうど出たばかりだったので工場を自由見学する。
3階の見学通路から2階の製造ラインを眺める。
果物を搾って醗酵させて、熟成させてという。
樽や大型のタンクが並びその間をベルトコンベアで繋ぐ。
見下ろしたフロアは全体的に緑色っぽい光に覆われていて
これは外からの光を遮るためだろうかと思う。
酸素ボンベのようなものをあちこちで見かけたのは
火事が起きたときのための消火器だったのだろうか。
1階が貯蔵庫となっていて薄暗い中に樽とボトルが積み重ねられている。


4階の試飲コーナーに戻ってくる。
最初は賞をとったという「甲州ドライ 2013」
その次に「月の城」のシリーズを赤白、甘口辛口と。
猫の「とら」を描いた白の甘口「マスキャット」と
エステート&キスヴィン シャルドネ 2010」というのを買う。
熊本の実家にも「マスキャット」や梅酒、葡萄ジュースを送った。


甲府駅まで見送りに行った後でもう一軒、
「グレイスワイナリー」へ。蔦の絡まる瀟洒な石造りの建物。
中もシックなサロンのようで。窓の外には葡萄畑。
数日前に勝沼でワイナリー巡りするよと言ったらここを薦めてくれた方がいた。
うっちー曰く「上善水如みたいで、岡村さんには水みたいなものですよ」と。
確かに飲んでみたら辛口でスキッとしたドライ。
上品というより卒がない。これは一定層の支持が得られそう。
ディズニーシーやJALの国際線で高い評価を受けたとあった。


今のオーナーの三澤さんという方は壁際に置いてあった新聞の切り抜きを見ると
三菱商事にいたのを父のワイナリーを継ぐために帰って来たとあって。
なるほど、マーケティング力やブランド力に長けているんだろうなと思う。
知的なワイン。
僕は飲み比べてあれこれ言えるほど詳しくはないけど
実際これはおいしいと思った。
グレイスのロゼを1本買った。
娘さんはフランスのワイナリーで修行しているとのこと。


13時過ぎに出て甲府駅前のほうとうの店「小作」に入ったのは13時半過ぎ。
僕らの乗るバスは14時発。
事前に電話して予約して到着時刻を告げて作っておいてもらう。
http://www.kosaku.co.jp/
僕はちゃんこほうとうにした。他の人はかぼちゃほうとうなど。
メニューにはあずきほうとうや熊肉ほうとう、すっぽんほうとうなんてのもあった。
鉄鍋に入ったアツアツのほうとうが届く。
ごろっとした大きなかぼちゃがふた切れも入っていた。
スープは濃厚な味噌でコクがある。
おいしいのに、残念ながら時間切れ。


バス停まで送ってもらって、ギリギリ1分前に乗り込む。
車内はそれほど混んでいなかったが、道は混んでいる。
山梨学院前、石和温泉勝沼のぶどう園と昨日・今日と
何度も往復したルートをまた辿っていく。


高速に乗るとさっそく渋滞。事故が起きているらしい。
運転手は無線で何度も状況確認を行う。
漱石を読んだり居眠りしたり、MLにこの土日に撮った写真を送ったりして過ごす。
疲れた妻はずっと寝ていた。
小仏トンネルを抜けてようやく流れがよくなった。
予定では15:59着のはずが、1時間20分遅れ。
早く着いたら増上寺で開催されている「天祭 一〇八」を見るつもりが、間に合わず。
渋谷からバスに乗って帰って来た。


買い込んだワインはいったん床下収納へ。
金曜の夜、義父から九州の焼酎12本セットが届いたばかり。
これはまた次のホームパーティーだな。