Joni Mitchell『Blue』
Carole King『Tapestry』
Laura Nyro『New York Tendaberry』
「女性シンガーソングライター」を代表するこの3枚が発表されたのが
そろって1971年であることを先日書いた。
なぜこの年に? という以前にそもそもこの年が
ロックの一番キラキラとして美しく成熟に向かった時期なんですよね。
1972年にかけてそれは円熟へと向かう。
アルバムをいくつか挙げてみると
1971年:
Derek & The Dominoes 『Layla & Other Assorted Love Songs』
Janis Joplin『Pearl』
The Rolling Stones『Sticky Fingers』
T.Rex『Electric Warrior』
Led Zeppelin『Four Symbols』
1972年:
The Rolling Stones『Exile on Main St.』
David Bowie『Ziggy Stardust』
Deep Purple『Live in Japan』
Jimmy Cliff『The Harder They Come』
T.Rex『The Slider』
『Sticky Fingers』から『Exile on Main St.』へ、
『Electric Warrior』から『The Slider』へ、
っていうのはほんと円熟でしょ?
1968年/1969年を経たロックはあっという間に大人になってしまった。
ロックという音楽に無条件の可能性があった、
純粋無垢のままでいられた最後の時期。
1977年のパンク革命はそこにはもはや可能性がないことを前提とし、
その突破口をどこかに見つけようとしていた。
自分たちが汚れていることをはっきりとわかっていた。
そうなるともはや、ロックが産業化に向かっても違和感はない。
自分を切り売りするしかない。
今回選曲してみて、2時間という時間の制約の中で流れを組み立てていったときに
この辺りは割愛しようとなったジャンルや時代がいくつかあって、
そのひとつが80年代。
挙げていくと Evertything but the Girl や Eurythmics
あるいは Madonna に CyndiLauper
大物たちばかりでなんか浮いてしまうんですよね。