【朗読演劇】江戸川乱歩「押絵と旅する男」

昨晩は遊読夜会のスペシャルで
江戸川乱歩押絵と旅する男」の朗読演劇を。
いつもの四谷三丁目:喫茶茶会記で。
定員40名が満席。ギュウギュウの中で見た。


転形劇場に所属していた井上弘久という方が一人で舞台に立つ。
以前はカフカ『変身』やブコウスキー『町でいちばんの美女』を朗読演劇している。
演出は『夜想』編集長の今野裕一
登場する押絵をつくったのが日野まきという方。
制作がブコウスキーのときの金宗代君。


『変身』は2時間の舞台となって、その台詞を全て覚えてから臨んだのだという。
今回はそこまでの時間はなく、半分を記憶で。半分を朗読で。
不思議な時空間だった。
椅子に座って朗読していたかと思うと、
立ち上がって少し離れた椅子まで向かい、台詞を言う。
その声と間合いが素晴らしく、耳に、身体に心地よい。
正直、江戸川乱歩の書いたストーリーの細部は僕の中に残らず、
声の余韻が残るのみ。
しかしそれが豊かな体験となる。


2/13(土)・14(日)浅草橋パラボリカ・ビスにて再演とのこと。
井上弘久さんは他に6月、ブコウスキーの『パルプ』を上演。
3月、転形劇場での超スローテンポな身体表現を活かした
ものすごくゆっくり時間をかけて歩くというこれまで立教大学の大学院で
展開してきたワークショップを一般公開。同じく浅草橋パラボリカ・ビス。
『パルプ』は僕も見に行きたいと思う。