The Pop Group

2010年代に入って The Pop Group が再結成して
日本に来て新しいアルバムを出すとは。
正直期待してなかったので見に行かず。
というかオリジナルの3枚
『Y』『For How Much Longer Do We Torelate Mass Murder?』『We Are Time』
がすごすぎてこれを超える音はもはやないだろうと。


しかし復刻シリーズでアルバムを出してくれているのはありがたい。
未発表曲を集めた『Cabinet of Curiosities』に続いて今年は
未発表ライヴの『The Boys Whose Head Exploded』が発売された。
想像通りのメーター振り切ったドシャメシャな音で、やはりオリジナルの方がいい。
あるいは、その場でリアルに見てみたかった。


オマケにDVDが付属していて、ライヴの映像だった。
8mmで撮った合計7分の短いもの。
撮影は後に The Clash のミック・ジョーンズと Big Audio Dynamite を結成するドン・レッツ。
そういえば The Pop Group の映像って見たことなかったな。
というか存在するとは思ってもみなかった。


ギター、ベース、ドラムが映ってるのでかろうじてロックとわかる音。
叫びというよりも痙攣。ギターもベースも叩き付けるようにして甲高いノイズを発していた。
ヴォーカルのマーク・スチュワートよりもギター、サックスのギャレス・セイガーの方が
破れた服を着て飛び跳ねまくってよほどパンクだった。存在感があった。
左利きのベース、ダン・カトゥシスの演奏もファンキーだった。
ふーむ、そうか。実際の力関係が見えてくる。
後にギャレス・セイガーは Rip Rig & Panic を結成する。
(このバンド名はフリー・ジャズで有名なローランド・カークのアルバムから取られている)


そういえば前にも書いたかもしれないが、
『For How Much Longer Do We Torelate Mass Murder?』冒頭の
「Forces of Oppression」にサンプリングされたケチャ。
あれは、「ノンサッチ・エクスプローラー」シリーズの
『バリのガムラン1 世界の夜明けの音』に収録されたものではないだろうか。
録音は1966年でデイヴィッド・ルイストンによるもの。


Nonesuch Records Explorer Series: Bali - Ketjak Dance (Excerpt)
https://www.youtube.com/watch?v=dPG67_Y02cM


58秒から。
絶対そうだと思うんだけど、ケチャはだいたいどれも同じだったりするのか。