猫を見に行く

猫を飼おうという話になる。
壁紙をガリガリやられたら嫌だなあとか
数日留守にするときもペットホテルに預けるのってめんどくさいなあとか
最初は僕も難色を示していたんだけど、妻の猫好きには勝てず。
いつのまにか僕も、猫をよしよしとかわいがって暮らすのもいいかなと思い始めた。


大塚に殺処分になる猫を引き取って保護し、里親を探すというNPO法人があって、
今日の昼、まずは試しに都妻の猫好きの友人と3人で見に行ってきた。
もしかしたら気に入って連れて帰りたくなるような猫もいるかもしれないけど
2・3度見に行ってから決めようと。
この年末の帰省でいきなり預けるのも大変だし。


雑居ビルの5階。屋根がガラス張りの背の高い部屋を半分に区切って2階建てにしている。
その中にいくつか部屋を作って棚に猫のケージが並んでいる。
半分は丸まって寝て、半分はうろうろと外に出る機会をうかがっている。
棚のない壁はエアコンが並んでいて常に稼働している。
妻曰く、ここは手入れがよく結構きれいなんじゃないかと。
思っていたほど臭いはしない。排泄物とか。
入り口で初めてだと言うと、入るには1,000円寄付しないといけない。
結構するなあと思うが、これだけの猫を保護するにはこれでも足りないぐらいか。
引き渡してくれる猫もワクチン接種済み、去勢済みだという。


この日は猫の様子を見てみるだけではなく、里親になるにあたっての面談もお願いする。
形式だけのものかと思いきや、案外大変だった。
同居して一緒に面倒を見る人は極力全員来てくださいとのことで僕も同席する。
・これまでに猫を飼ったことはあるか。どれぐらい飼ったことがあるか。
・飼ったことがあるならばその猫は定期的に健診に連れて行っているか。
・共働きならば家を空ける時間は平均してどれぐらいになるか。
・近くの動物病院で通うことになる場所をいくつか検討しているか。
・室内飼いで外には出さない原則をお願いしているが、防止策を講じているか。


などなど。特に最後の条件について何度も確認された。
今日は様子見で年明けから本格的に猫を飼う準備をするつもりだったので
防止策も何も今はないんですね。それをつい正直に言ってしまう。
でも階段の前後に何かドアがあるわけではなく、2階のリビングから
ベランダの窓を開けているとすぐ出られるし、
階段を下りて玄関が空いた隙に出ていくこともできてしまう。
確かに何か対策は必要だけど、妻の実家では何もしてないしなあ。
でも東京で外で猫を飼うというのは周りが快く思わないか。
普通何をどれだけしてるものなんだろ。


猫の命を預かってきちんと世話のできる人に託すというのは大事な仕事だけど、
なかなかめんどくさいなという気分に僕も妻もなる。
猫を見ているとここで必要最低限とはいえ何不自由なく飼われて、
客にかわいがられている方が幸せなのかもしれないなあなんて思ってしまう。
外に出る自由はないが、それは僕らの家に移ったところで変わらない。
それに僕らが飼える経済的余裕は一匹だけで仲間の猫もいない。


さてどうしたもんかとバスに乗って帰ってくる。
もうひとつ問題があって、中にいたら鼻の奥がムズムズして鼻水が止まらなくなった。
僕は猫アレルギーなのか。たくさんいたからか。
これまで青森の家では猫も犬も飼ったことがない。
妻の実家の猫は何度も触ったが特に何もなかった。
しかし短毛種。長毛種だとアレルギー、ということもあるという。
さて、今後どうなるか。