大病院の医者という仕事

月に一度の経過観察の日。
採血の後、エコー。その後診察。
主治医の先生は、今月も特に異常は見られなかったと伝えた後で、突然、
「実は私、3月いっぱいでこの病院辞めるんですよ」と。
次の先生に引き継ぐという。
同じ曜日、同じ時間帯がいいでしょうということで選んでもらうと女性の先生となる。


一年半前に手術。
まだ若い先生だなあ、僕よりも年下かなと思っていたら
いつのまにか白髪が増えていた。
いつ会っても疲れていた。時々愚痴をこぼしていた。


毎朝、毎晩、担当の入院患者のところを回って、
金曜の午前はその後の受け持ちの患者を診察して、
僕が入院する前は午後に大腸の検査も。
相当忙しいのが伺える。
病院で学会があったときには相当愚痴ってたなあ…
自分が忙しいというよりも、患者を待たせて申し訳ないと。


大病院に所属するというのは職業としては安定する。しかし、・・・という。
開業医の方が自分で仕事量をコントロールできるからいいのか。
自分で経営しないといけないというのは大変だとしても。


医者は大変な仕事だ。
急患が運び込まれるとか、患者の容態が急変したとか。
そういうこともあるだろうし、ただ単に病院を訪れる人が多いということもある。
それだけじゃなく、病院ごとの経営方針や雰囲気があって
そこに合う合わないというのも大きいのだろう。
医者だって人の子だ。


先生は今後どうするのか。
もちろんその場では何も聞けず。
淡々と体調に変化はなかったか、やり取りを交わすだけ。


なんにせよ、次回3月の経過観察の日にはこれまでのお礼を言わないといけない。