上野駅というもの

今日の朝何かの記事で、ターミナルの駅のうち、
使いにくい駅や寂れた駅のベスト10を上げていた。
西武新宿駅とか、新大阪駅とかが使いにくい駅に挙がっていて、
寂れた駅として上野駅両国駅が挙がっていた。


上野駅
そう、かつては「北の玄関口」だった。
もはやうろ覚えの記憶しかない。
地下? の広々としたホームに線路が並んでいて、天井が高いから薄暗い。
なのに行き交う乗客は多く、活気がある。北へと向かうから、どこか陰りがある。


東北新幹線が一般的になる前、僕の小さい頃は
青森との行き来は寝台特急がメインの手段であって、上野発着となる。
上野駅を出ると動物園があるわけだし、少し乗ると秋葉原の電気街があるし、
青森に住む少年には夢のような場所だった。


それが今や寂れた駅か…
上の階はアトレがあって今もかなり賑わっているけど、
トポスというか場所の記憶として、
穴倉のようにかつてのホームを内包している。


そのうちに上野発着の特急列車の統廃合も進んで
新幹線の停車駅としての上野駅もなくなるのかもしれない。
そうすると東北新幹線の所要時間も短くなるだろう。
上野駅で乗り降りしたいという乗客もいるから、
郡山や那須塩原のような各駅停車の駅になるとか。
10年も経たないうちにそうなってしまうんじゃないかと思う。


上野駅が寂れている、というよりも、
今の若い人たちにとって上野駅への思い入れがない、
ということのほうが寂しい。