初めてのディズニーシー その4

13時半前に「ロストリバーデルタ」に到着してしばらくベンチで休む。
半になって「レイジングスピリッツ」のファストパスを発券する。
インディ・ジョーンズ」のアトラクションへ。
ファストパスをもらっていたのでそちらの入り口から入る。
確かにさほど並ばずに済んだけど、
ファストパスの中で行列になって10分から15分ぐらいは待つ。
待つところは雨を避けるためかどこも全て? 屋内になっていてなんだか蒸し暑い。
あるいは冷房が効きすぎているか。
インディ・ジョーンズ」はまあ普通のジェットコースター。一度でいいかな。
急カーブで曲がることも宙返りすることもなく、暗闇を走るということぐらいか。
しかし周りはインディ・ジョーンズの冒険の舞台のようなセットとなっていて雰囲気はある。
最後に『魔宮の伝説』のような大きな丸い石が転がってきて…
アメリカの本場で同様のライドに乗った妻曰く向こうの方が怖かったと。
出口でジェットコースターの集合写真を撮っていたのを展示していたので1枚買う。
何度も乗ってよく知っているのか、余裕綽々でポーズを取っている人もいた。


次は 14:45 に今日のメインイベント「タワー・オブ・テラー
それまで時間が空いて、またパークの反対端に向かって歩いていく。
途中、「マーメイドラグーン」の地下に広がる暗くてサイケデリックな空間を覗いてみる。
ここの「セバスチャンのカリプソキッチン」にあるクラムチャウダーがおいしいという。
店の前まで行ってみるとドナルドダックがいて、居合わせた人たちと写真を撮っていた。


地上に戻って隣の「ミステリアスアイランド」のエリアへ。
本当はここの「センター・オブ・アース」というアトラクションに乗りたかったが、メンテナンス中。
「海底2万マイル」が待ち時間5分ということで乗ってみる。
ジュール・ヴェルヌ原作のですよね。
人気ないのかな。観覧車のような狭い潜水艇に乗っての海底探検ものなんだけど、
ストーリー性のあるセットが組まれていて、僕は面白いと思った。
暗くて地味ではあるが…


14:45過ぎ、「タワー・オブ・テラー」到着。
一階は柵が縦横無尽に張り巡らされていて、そこで大勢の人が詰め込まれて列が進むのを待っている。
外国人観光客と修学旅行生が大半かな。
修学旅行生はチケットを安くする分ファストパス対象外なのかもしれない。
そのファストパスでも20分以上待ったか…
大富豪の探検家が持ち帰ってきた呪いの像が…、と入り口となる部屋で背景を聞く。
そこから先も2階に上がってしばらく待つ。
持ち帰ってきた宝物を置いてある部屋という設定。資料のキャビネが高く積み上げられている。
その大富豪は呪いの像のお披露目パーティーの際に
エレベーターに乗って最上階まで行ったのちに忽然と消えてしまった…
結局はフリーフォールなんだけど、こういう雰囲気づくり大事ですよね。
ここで手間暇惜しまないからディズニーランドは夢の国となることができる。
エレベーターに乗る。座席が用意されていてシートベルトをかける。
少しずつ上の階に上がっていって、呪いの像が現れたり…
そして落下。少し下がって、止まったかと思いきやずっと最後まで下がって。
悲鳴が上がる。妻絶叫。一方で僕は笑いが止まらない。
下まで着いて終わりかとも行きやまた上がって、それまで暗闇だったのが窓が開く。
園内を一瞬見下ろせる。そしてまた落下。
どこまで上がってどこまで下がるかわからないのが面白い。確かにこれはいい。また乗りたい。
冬は学生向けに「Level13」という、より恐怖度を上げたアトラクションになっていたと聞く。
ここでも出口で写真を。やはり僕は笑っていた。
呪いの像のストラップも売られていた。


トランジット・スチーマー・シップのもう半周の航路に乗って「ロストリバーデルタ」へ。
15時半を過ぎて、「レイジングスピリッツ」に乗る。
ここは鉱山という設定だったか、剥き出しの線路をトロッコというかジェットコースターが駆け抜ける。
宙返りして水しぶきも上がるのでインディ・ジョーンズよりもはるかに面白い。
でもまあ富士急ハイランドの方がこの3倍は距離があってスピードも高さもあるかな。
並んでいたのは大半が高校生の修学旅行生か。
もじもじぼそぼそとおとなしいまじめな生徒のグループもいれば
どこで朝まで踊ってきたんだよという派手なグループもいる。
このブランド物のバッグはどこで誰にもらったんだろう、というような。


出口を出ると『ユカタン・ベースキャンプ・グリル』のテラス席につながっていた。
大掛かりなアトラクションはもう乗らないし、と喉が渇いたとここで生ビールを飲む。
チーズとソーセージの盛り合わせの皿をつまみにする。


この向かいに「“サルードス・アミーゴス!”グリーティングドック」
ここのはドナルドダックと写真撮影。
パーク内のあちこちにこういうスポットがあって、それぞれミッキーやミニーと会うことができる。
僕らはドナルドダックには好感を持っていたので、30分待ちだったらいいかと並んで写真を撮ることにした。
このエリアが南米のジャングルっぽいので
メキシコの音楽が流れ、ギターやマラカスなどの楽器が飾られ、
ドナルドダックもポンチョを着てソンブレロをかぶっていた。
僕らの番になる。持参したスマホやデジカメで一枚だけ撮ってくれる。
カメラマンが撮影した写真も一枚、大きなサイズで現像したものを後で買うことができる。
ドナルドダックはハイタッチしたり、ハグしたりととにかくハイテンション。
中の人、大変だろうな…
待っている時に他の人を見ているとものすごいドナルドダックファンが両手で抱えきれないぐらいの
グッズを鞄から取り出してドナルドダックにももたせて写真を撮ろうとしたり。
ディズニーランドが今年35周年なんだけど、結婚して35周年という夫婦の方がいたり。
妊婦で臨月の方は最優先待遇で行列に加わらずに撮影していた。
ドナルドダックにおなかを撫でてもらっていた。


17時を過ぎて少しずつ日が暮れてくる。
ポートディスカバリー」まで歩いていって、「アクアトピア」に乗る。
前も書いたけど遊園地のコーヒーカップの水上版。グルングルン回る。
でも自分たちではハンドル操作できず、ランダムにコンピューター操作で? コースを辿る。
線路のようなものが水面下に見えたけど、これに沿って動いているのではなさそう。
うまいことプログラミングされているのか、一定期間を過ぎると自動的にゴールまで戻ってきた。


最後に訪れたアトラクションは「フォートレス・エクスプロレーション」
中世の修道院と要塞を足したようなつくりで、
尖塔と尖塔の間の間の通路を渡り、階段を上っていくと
錬金術の間、フーコーの振り子の間、カメラ・オブスキュアの間、天球儀の間などに出る。
湖にはガリオン船も停泊していて中を歩ける。
塔の一番高いところからは暮れゆく湖を一望できた。
それまで訪れた中ではここが一番好きかもしれない。
薔薇の名前』でるとか、そういう雰囲気。
一日過ごして、ディズニーシーも悪くはないな、というかかなりいいなと。
夢の世界を実現する仕組みの揺るがなさ、
ディテールのひとつひとつに手を抜かないぬかりなさ、に終日感心させられっぱなしだった。
その根底にある物語性が大事なんだろうなと。
シー全体の物語、個々のアトラクションに設定された物語、
キャストの物語、そこに組み込まれていく僕らゲストの物語。
多重的でほんとよくできている。
湖を見渡しながらそんなことを考える。


心地よく疲れて、日も暮れて。
ドナルドダックと撮った写真が出来上がるのが19時だというのでそれまで待つ。
18時半。ご飯を食べて帰るかとレストランを覗いてみるが、
この時間はどこも客席は開いていてもレジカウンターがいっぱい。
「カフェ・ポルトフィーノ」というレストランがカフェテリア形式のようで時間がかからないかと入ってみる。
生ビールにシーフードのリングイネ、シーフードのラザニア。
食べていた大きな音が轟いて、プロメテウス火山が噴火。


19時、すっかり日も暮れてスーツ姿もチラホラと見かけるようになる。
夜のパレードを待って、湖の岸辺で根気よく待っている人たちが大勢いる。
写真を受け取って僕らはディズニーシーを後にする。
舞浜から新木場へ。有楽町線に乗り換えていつのまにか隣で妻が寝てしまっている。
とにかく遊んだな。
今度はディズニーランドか。それともやはり生ビールの飲めるディズニーシーか。