青森でお盆を過ごす

14日はほんとなら親戚一同が集まる青森での法事に僕も出ることになっていた。
お盆に合わせて十七回忌と三十三回忌と××回忌と・・・、3人分まとめて行う。
忙しくなってるはずだからと僕はだいぶ前に断っていた。
結果としてやはり帰れなかった。
土日は休めたもののその前後に休みを取れるような状況ではなかった。
朝早く飛行機で青森戻って法事に出てどこかで1泊したらまた飛行機で東京へ。
そんな慌しい疲れるようなこと、いくら法事とはいえしたくはない。
一周忌や三回忌ならともかく。


母親から電話がかかってきて「いとこもはとこもみんな集まったよ」と。
14日は前々から聞いていたように車に乗ってみんなで海岸に出かけ、バーベキューをしたのだろう。
もしかしたら海に潜ってウニを取ったりもしたかもしれない。


夜は花火を見る。
青森県東津軽郡今別町。津軽半島の北の外れの小さな山間の町のささやかな規模の花火大会。
東京で見るような派手なものではなくて、慎ましやかなものなのだろう。
線香花火がそのまま空に打ち上げられるような。
だけど打ち上げ場所のすぐ近くから観ることができて
花火そのものの醍醐味はこっちの方がより色濃く味わえるのではないか。


いつもなら3人しか住んでいない大きな古びた家が
この日だけは10何人と大勢の親族たちでいっぱいになる。
正月は雪で閉ざされるから夏の方が集まりやすい。
昼は冷麦を茹でてその後スイカを切って。
大人たちは高校野球を見ながら昼間からビールを飲んで。
今年はオリンピックを見ているのかもしれないな。


海辺のバーベキューと夜の花火大会と。
僕はこういった光景の全てをビデオに撮って新作「29」に取り込むつもりでいたのだが、やめにした。
特に理由はない。
上で書いたような時間的な制約ってのもあったんだけど、そういうのとは別な何か。


・・・青森は今暑いのだろうか?
どんななんだろうな。
ねぶたも終わった今この時期。
僕は青森の夏の暑さを忘れてしまった。