東京カレー屋巡り その7

メモを取ってたのに最近ずっとほったらかし。
たくさんまとめて載せます。

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10月25日(火) 淡路町「トプカ」
カツカレー \950 ★★★★★


昼休み、PJの人たちには「1人でメシ食ってきます」と言い残して
神保町から淡路町までテクテクと歩く。駅1つ分あるけど
九段下、神保町、小川町・淡路町の辺りは全然たいした距離じゃない。
靖国通りに出ると神田方面に歩いていって10分もかからなかった。
すぐ近くまで来たところで行列ができているのが視界に入ってくる。
「え!並んでるの?」と驚いたのだが、よく見ると同じ並びの蕎麦屋だった。
これはこれでいつか入ってみたい。
「トプカ」には行列はなく、空いてた。
(そういえば神保町のカレー屋で行列になってる店ってなかったな)


初めてだったんで有名なポークやチキンのインド風カレーを食べてみるべきだったんだけど
気分的にカツカレーにする。こちらは欧風。


ランチの時間帯だからだろうか、
まずはこげ茶色のオニオンスープと小さなサラダが出てくる。
このオニオンスープがコクのあるものでうまい。「やるなあ」と思う。


飲み終わった頃、カツカレーが出てきた。
まずはカツだけを食べてみる。
こんがりキツネ色に揚がっていて、じゅわっとジューシー。
もう、これだけでご飯が食べられる。ソースもいらない。
下手なトンかつ屋よりもよっぽどうまい。
研究してんだなあというのが伺える。
その後カレーのルーに絡めて食べる。
さらに、さらに、さらに、うまい。
茶色の何の変哲もないカレー。
ああ、何がどうなってんだろう。どんなふうにつくっているのだろう。
看板メニューではないカツカレーでこんなおいしいとは。。。
マトンもポークもキーマもムルギダル(チキンですね)も食べてみなくては。


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10月26日(水) 水道橋「北京亭」
カレーライス \980 ★★★★☆


神保町から水道橋の方まで歩く。
コキタナ系中華料理として、その筋では有名と思われる店。
厨房もカウンターもテーブルも全てが雑然としていて油でくすんでいるのに
繁盛しているとしたら、僕なんかが言うまでもなく、本物の店だ。
大きな中華鍋が縦横無尽に動き、時折火の手が吹き上がる。


カウンターの天井近くには政治家や有名人の直筆の額が並ぶ。
僕の座った席からは菅直人村山富市、青島幸雄、田英夫のが見えた。
探せば吉永小百合のもあるらしい。
青島幸雄の色紙には「好牌先打」、
田英夫の色紙には「同甘共苦」と座右の銘が書かれていた。
(実はどれも昭和50年代のものが多く、その後訪れた政治家のことを
 取るに足らないので掲げるに当たらないと思っているのか、
 それとも昭和50年代にてこの店は時間が止まってしまったのか・・・)


で、カレー。
シャキシャキしたたまねぎがたくさん入っていて、おいしい。
カレーライスというよりは、カレー丼
中華風、カレー風の炒め物をご飯に掛けたというか。
「新世界菜館」のもうまかったが、こちらもうまい。
僕はこっちの方が好きだな。
でも、量がちょっと少なくてすぐ腹が減ってしまった。。。


他のメニューも美味しそう。
すっぽんスープ \1,800なんてのもあった。


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11月3日(木) 荻窪 「ナタラジ」
ビンディ・マサラ + ターメリック・ライス \1330 ★★★★☆


カレーのガイドブックには
よく銀座の方の店が紹介されてるけど荻窪の方が本店のようだ。
ベジタリアン向けのインド料理屋。
アメリカ人と思われる客がちらほらといた。旅行者ではなく、都内在住の)
貼り紙を見るとインド音楽のライブのお知らせ。ここで行われる。


ビンディ・マサラはオクラとトマトとジャガイモのカレー。
カレーというよりはルーたっぷりのカレー炒めに近い。
オクラ入りのカレーって初めて食べたけど
こってりしたルーとオクラのネバネバ感はなかなか相性よかった。
インド系なのに思ったよりも辛くなく、ご飯が進む。


「野菜だけのカレー」というとき、
肉が入ってないことによる物足りなさをついつい感じさせてしまうようなものがある。
あるいは、ただたんにトッピングが変わっただけですというようなぞんざいさ。
(もちろん、前者よりも後者の方が圧倒的に多い)
ちゃんとしたインド料理屋以外には
野菜が主役となっていて、十分すぎるほどの存在感を放っているカレー、
ルーとしっかり絡み合っているカレーって実は少ない。


ここの店の名前がつけられた「ナタラジカレー」は大豆グルテンが具のメインで、
肉のカレーと遜色ないという。これも食べてみたい。

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11月4日(金) 神保町 「カフェテラス 古瀬戸」
ビーフカレー \1050 ★★★☆☆


ぴあから出ている
「カレー&エスニック―首都圏版 (2004) 」に載ってたので行ってみた。


(ガイドブックに載ってるとはいえ、ぴあなので当り障り少ないセレクトとなる。
 カレーの深くてマニアックな部分を追い求めている店ばかり載ってることはなくて、
 良くも悪くも自然とバランスの取れたものとなる。
 なので、カレーのガイドブックを買って常備するとなったら、
 東京カレ〜番長みずのじんすけ氏の書くカレーとその料理人への思い入れに溢れたものと
 ぴあが出してるようなムックと両方あるといいかもしれない)


まあ可もなく不可もない普通のカレーかな。
ビーフカレーにマイタケが入っている。


茶店なんだけど、城戸真亜子が壁画を書いていることの方が有名か。
うまいんだかへたなんがかよくわからない。
カラフルではあったけど。


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11月6日(日) 吉祥寺 「くぐつ草」
くぐつ草カレー \1070 ★★★☆☆


いわゆるカフェ系のカレー。ときどきガイドブックに載ってる。
吉祥寺(というか中央線)なのでカフェといってもおしゃれでも陰りのある、
どっかの時代を引き摺ってるかのような喫茶店
くぐもったオレンジ色の薄明かり、ごつごつした石壁、
ニスかなんかを塗られて丹念に磨かれた古いテーブルや椅子。


カレーは、まあ、普通でした。ビーフ
こういうこだわりの喫茶店
「カレー食うぞ!」と意気込んで入るのではなく、
コーヒー目当てに入った方がいいんだろうな。で、ついでにカレーを食べる。
伝票の裏に、こんなふうに書かれていた。
「くぐつ草のブレンドは、オールドコーヒー
 (よく実った良質のコーヒー豆を2年以上自然乾燥させ、熟成したもの)
 を使用しております。それにより、青豆をすぐ焙煎したコーヒーのような
 酸味や荒味がないフレンチローストのじっくりした味わいを得られます。」


地下を下りて入るんだけど、扉がやけに重く、
最初のうち事情が分からなくて困った。
(準備中なのだろうか?でも、ガラスの向こうに客がいる・・・)
「女性は開けられるのか」と余計なことが気になった。
帰りも開かなくてひやりとさせられた。
「引くんだろうか・・・?いや、入るとき引いたから押すはずだぞ・・・?」
じたばたしているとみっともなさそうで、
顔色変えずにさも手馴れているかのような風情で押したり引いたりを繰り返した。