「バーン・アフター・リーディング」

先週の土曜。
大雨の中を新宿に出てコーエン兄弟の最新作「バーン・アフター・リーディング」を見る。


バルト9のエスカレーターを上る。新宿の風景が見渡せる。
都立新宿高校の屋上がプールになっていることを知る。


アカデミー賞を取った「ノー・カントリー」以来の作品。
コーエン兄弟お得意のドタバタ系クライムコメディ。
出演はブラッド・ピットジョージ・クルーニージョン・マルコビッチ
フダンシス・マクドーマンド、ティルダ・スィントン、リチャード・ジェンキンス
これぞオールスターキャスト。
「CIA?の機密情報?」の入った CD-R を巡って事態は、雪だるま式にどんどんおかしな方へ。
さて、このうち何人殺される?


見ててクスクス笑ってたけど、「オー・ブラザー!」とか「ビッグ・リボウスキ」とか
あの辺りの往年の面白さはないなあ。
公開初日から2日目。
ぴあが出口調査をやっていて、60点と答える。
脚本4点、役者5点、演出4点、音楽4点、撮影3点、そんな感じかな。
これ、答えるの2度目なんだけど、90点とか100点とかって答えると
その人の写真を撮ってぴあの映画のページに載ることになる。
「100点!コーエン兄弟の最高傑作!!」とでも言っとけばよかったか。
でも、嘘はつけなかった。


芸達者な役者のアンサンブルはいいんだけど、ゆるいんだよね。全体的に。
ストーリーの構造はピシッと決まっている。でも、昔のような凄みがない。
コーエン兄弟コーエン兄弟足らしめていたシニカルな視点がダダ漏れ

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大雨だというのに、というか、大雨だからか?
バルト9でやってた、午後の回の
バーン・アフター・リーディング」と「おっぱいバレー」は満席。
「レッド・クリフ」と「スラムドッグ$ミリオネア」は残席わずか。


先日、床屋で髪を切っていたときに聞いたラジオで、
副都心線ができて新宿三丁目に大型のシネコンができた結果、
歌舞伎町界隈の映画館の集客力が落ちてしまったという。
昨年末に閉館したコマ劇場跡の再開発を周辺各社にて進めようとしているが、
それどころじゃなくなって、足並みが揃わなくなっている。


コマ劇場は解体だけでも1年半かかるようで、
その後に何かを建てるとしても完成はもっと先。
オーナーである東宝としてもその時々の世の中の流れを見ながら決めていきたいとのことで
現時点では白紙。
新宿区としてはやはり歌舞伎町の歴史にふさわしい
エンターテイメント・娯楽施設を建てたいと要望している。
今のところ、コマ劇場の不在を埋め合わせるために、
夜は歌舞伎町で飲んだ人を相手のクレープ屋を開いたり、とかしているそうだ。


歌舞伎町界隈の映画館も、シネコンに比べると座席がゆったりしてないとか
劇場によっては座席の指定ができなかったりと不便なこともあり。
淘汰されていくんだろうなあと思う。