Stereolab

会社の先輩に誘われて Stereolab の来日公演を見に行く。渋谷クアトロ。
クアトロでライブ見るのって久し振りだなあ。
Arto Lindsay ? Lounge Lizards ? Yo La Tengo ?
最後に見たのはどれだったろう?


Stereolab については正直なところ
最近のは一応買うものの一回しか聞かないし、印象にも残らない。
学生時代かな、きちんと聞いてたのは。
クールでポップで実験的。
一時期、世界で最も尖っていたバンドだったように思う。
Stereolab がいなかったらもしかしたら
ラウンジブームも違ったものになっていたのでは?


気が付くと息の長いバンドになっている。
一昨年主要メンバーの1人を交通事故で亡くしているが、
今年実に2年半ぶりのアルバムを発表。
僕はまだ聞いてないが、いつも通り Streolab 節全開のキッチュなものに仕上がってんだろうな。


ステージにはキーボードが4台。ラップトップのコンピューターに、
トロンボーン、ホルン、トランペット。(もちろんギター、ベース、ドラムもあり)
不思議な編成。でも Stereolab っぽい。
開演前の音楽は電子音響系のノイズが流れていた。


ツアーメンバーを含めて7人がステージに。
ボーカルのレティシアは背が高くすらりとしていて、曲によってはトロンボーンを吹いていた。
キーボードを弾くことはあんまりなくて、
タンバリンやカウベル?を初め様々なパーカッションを鳴らしていた。
ティム・ゲインは隅っこの方で目立たぬようギターを弾いていた。
その他のメンバーについては誰が正式なメンバーで誰がツアーメンバーなのかよくわからず。
ステージ右側にいたホルン、トランペット、アコースティックギター、キーボードの男性は
なんだか正式なメンバーっぽいな。
でも後方にいたラップトップ、キーボード、左利きのギターの眼鏡をかけた男性と
ステージ左側にいたキーボードの小柄の男性はどうなんだろう?


演奏そのものはあまりうまくないように感じられた。
前の方で聞いていたせいか音がモゴモゴしていてキレが悪かった。
CDで聞いた方がいいバンドなのは確実。
ドリーミーでクリーミー、あわよくばモンドでラウンジなものを期待していた僕からすれば
ばたつくドラムに代表されるように意外とパワフルな演奏を前にして
「ふーむ、こういうものなのか・・・」と。
終わってから客席にいた人たちは口々に「今日のライブよかった」と言ってたが、
僕にしてみればそうでもなかった。
でも、見れてよかった。


最近のアルバムを聞きこんでないんで演奏した曲はよくわからず。
ほとんどがこの前出たニューアルバムからなのかな。
判別できたのは
'96「Emperor Tomato Ketchup」からの「Cybele's Reverie」が本編の最後と、
'95「Refried Ectoplasm」からの「Harmonium」がアンコールの最後と、この2曲だけ。


「Harmonium」は僕が初めて買った Stereolab のCDの1曲目。
一瞬にして Sterolab に心を奪われた思い出の曲。
無機的に反復するリズムと突如現れてかき鳴らしては消えていくギター、
「ビーーーーーーー」と単音だけのキーボード。フランス語のボーカル。
今聞いても最高。


ライブって「今日これだけはどうしても聞きたい1曲」というのが聞けたかどうかで
聞く側の出来が決まったりする。
「Hole In My Heart」を歌わなかった Cyndi Lauper や
「Creep」をやらなかった Radiohead はイマイチに感じられてしまったし、
「Tom Courtney」をやった Yo La Tengo や「東京」のくるり
「あー見にきてよかった」と感動させられた。
そんなわけで「Harmonium」を演奏して最後ノイズの渦に突入した Stereolab
その一瞬だけでも来た甲斐があった。


最後に。
ツアー限定発売の3曲入りCDシングルが売られていて、もちろん僕は買った。曲目は
「Banana Monster Ne Repond plus」
「Rose, My Rocket-Brain ! (Rose, Le Cerveau Electronique De Ma Fusee !)」
「University Microfilms International」