無事、帰国

今日、スペインから帰ってきた。
7:50成田着。家に着いたのが11時頃か。
大家さんにお土産を渡して、荷物を片付けて、洗濯して、眠くなって昼寝して。


ああ、帰ってきてしまった。
マドリードに着いたばかりの頃は、着いたのはまだ昨日で一昨日で、とつい数日前の気分でいたのに、
バルセロナから東京に戻ってくると、まだ1週間も経過していないのに、全てが遠い昔のよう。


日本に着いてまず最初に思ったのは、東京のいかに蒸し暑いかということ。
なんなのだろう。なんでこんなにジメジメしているのだろう?
いったいどんな仕組みなのか、異常としか言いようがない。
マドリードバルセロナももっと気温が高くて、だけど湿度がなくてカラッとしていて、
日陰に入ると涼しく、風は冷たかった。
つまり、気持ちのよい夏だった。
空は雲一つなく真っ青で、生まれて初めて見る地中海もまた、青く澄み渡っていた。
こういうところで一夏過ごせたらなあ、と思う。
次は「観光」ではなくて、あくまで「滞在」で。
村上春樹のように、小説の仕上げで海外に1ヶ月部屋を借りて、とするなら
僕の場合断然バルセロナで。
夜はバルでタパスを食べつつ軽く飲んだり。
週末はトレドやグラナダに足も伸ばして。


マドリードではどうだろうか?
こじんまりとした大人しい都市で、仕事をするならこちらかもしれない。
スペインの中心部にあるから、
ドンキホーテの風車のある、ラマンチャ地方だとかどこに行くにでも便利だし。
でも海辺がないんだよなあ。
・・・というようなことに人生、1度でいいから悩んでみたい。


マドリードの「ゲルニカ」とバルセロナサグラダ・ファミリア教会と。
見れてよかった。心の底からそう思った。
20世紀と限定せず、人類そのものの文明/文化の象徴として、特異点として、
これはやはり必ずこの目で見ておくべきだった。
片や終局の(寸前の)光景、片や永遠に未完成。
ゲルニカ」はブラックホールのようであり、サグラダ・ファミリア教会は源泉のようであり。
この2つは表裏一体であって、重ね合わせたときに無言の大きな意味を感じる。
簡単に言うならば、絶望と、希望。
共にスペインという国に存在するというのが感慨深い。

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今回スペインに行って、死ぬまでに絶対行きたかった場所はこれで全て訪れることができた。
ロッコサハラ砂漠、ペルーでマチュピチュ、ニューヨーク、
そして「ゲルニカ」とサグラダ・ファミリア


なんだか気持ちが楽になった。
でも、行けたら行きたい国はまだまだあるんですね。
ギリシアの島々、ナイアガラの滝とグランドキャニオン、カナダの西海岸、イスタンブール・・・
北欧の国々も全部回ってみたいし。東欧諸国も、特にクロアチアスロヴェニア


そんな中、今、一番行きたいと言うか次行くだろうと思われるのがドイツ。
今回ルフトハンザでフランクフルト乗換えだったんだけど、延泊しなかったことを後悔した。
行き先はベルリンとミュンヘン
ベルリンもまた、20世紀文化の特異点じゃないですか。
ベルリンの壁がどういうものだったのが、見てみたくなった。

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今回もまた、時間に追われての旅だった。
「アーあれも見たい、これも見たい」そればっかり。
僕はハワイだろうがグアムだろうが、どこ行っても貧乏性でじっとしてられなくて、
あちこち見て回るんだろうな。


何にもしないで南の島でゆっくり、という旅行はいつになったらできるだろうか。