男子BMXフリースタイル

 
昨日見た中で一番面白かったのは
女子・男子BMXのフリースタイル。
ランクの高い選手の演技は異次元のよう。
 
この日は明日の決勝での出走順を決めるために行われ、
予選落ちとなることはない。
アメリカの男子の選手、手の内を明かさないためか、体力温存か、
10秒ほどゆっくり走って終わり。
複数の審査員が技の難易度などを元に採点する。
一番の高得点となった選手が90点台をマークする中で一人、6点という結果に。
2回目はさらに短く、1秒。それでも1点入った。
何が審査の対象になったのだろう。
 
決勝では後に走るほど優位とされるのに一番最初に走ることになる。
それは決勝戦の基準をつくるということにもなる。
いったい何を考えているのか。稀代のトリックスターなのか。
少なくとも僕のような素人でも名前を覚えた。
ニック・ブルース。
髭を生やした、いかにもやんちゃ小僧の顔。
 
こういうのがオリンピックの面白さだな、と思った。
テニスやサッカー、柔道、水泳といったよりメジャーな競技で
こういった奇矯な振る舞いを行ったならば
場合によっては即失格、退場となるだろう。
それが BMX といった新しい競技ではそうならない。
いい意味でのゆるさ、茶目っ気ある余裕が残っている。
これは遊びなのだ、という部分が根っこに保たれている。
それゆえの独創性、尖ったものがこの競技にはある。
 
この日、残り8人は真剣に走ったが、
大技は今日の決勝のために隠し持ったまま。
それでも派手な凹凸のあるパークで
空中で一回転したり、横に回転したりとアクロバティックなプレイの数々。
オーストラリアの Mr. パーフェクトことローガン・マーティンが断トツの1位。
日本の中村輪夢が2位。
(リムであって、ワムではない。
 この名前で自転車やらなかったら……、父親からの圧がすごい)
レジェンド、ベネズエラのダニエル・デアースが3位。
自らのパークを持っていて、今回出場する選手は皆、
彼のパークに一度は訪れて学んだのだという。
4位のフランス人選手もコミカルなダンディって感じでしゃれてたなあ。
 
オリンピックが終わっても
この競技は BS で夜中やってたら見ようかなと思った。
世界大会をもう一度見てみたい。
僕が小学生の頃、モトクロスバイクが流行っていて
皆、乗っていた。僕もねだってねだって買ってもらった。
そういう記憶もまた、BMXという競技への興味を生むのだろう。