九月に入るといつも思い出すことがある。 あれは僕が十八歳、上京してきてようやく東京に慣れ始めた頃の話だ。 僕は安い木造アパートの二階に住んでいた。台所と一部屋あるだけ。 エアコンもついていなかった(その年は記録的な冷夏だったからしのげた)。 …
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