名刺というもの

明日、新しいお客さんとの顔合わせ。
今日のうちに準備する。
と言っても名刺入れを探すぐらい。
 
(しかしそれがなかなか見つからない。
 青熊書店の名刺も作ったので、会社鞄に入れっぱなしではなくなった)
 
コロナ禍でリモートワークが広まっても、
紙の名刺ってなくならなかった。
あれってなんなんだろうな。
名刺を画像として取り込んで全社管理するクラウドサービスは普及しても
デジタルな名刺そのものは普及しなかった。
日本の会社社会の根っこが相当アナログなのがよくわかる。
 
3年ぐらい前にとあるオンラインのセミナーに参加してみたら
冒頭、講師の方がデジタルの名刺をスライドに表示して、
「皆さん、よければ交換しましょう!」と促していたが、
反応は少なかったように思う。
その後どれぐらい普及したのかはわからない。
 
スマホに名刺アプリを入れて、
LINEの友達申請のように交換し合う社会は今のところ来ていない。
少なくとも練馬のはずれ在住の僕のところには。
 
そういうアプリが仮にあるとして
立ち上げるのに時間がかかったとか、
操作に手間取ったとかを考えると
名刺入れから紙の名刺を出した方が相当スムーズ。
 
どうなんだろ。
アメリカの例えば、サンフランシスコとかニューヨークとか。
今は何を交換しているんだろ?
 
欧米諸国にも名刺というものはあるが、
日本ほど重視されていない、
日本のようにその人の代わり的な扱いはしない、
というのを聞いたことがある。
日本だと受け取ってすぐ名刺入れにしまうと失礼で、
会議の場では受け取った方の座っている並び順に沿って名刺を置くとか。
そういうのないようだ。
 
確かに僕もその方が合理的だと思う。
7・8人とイッキに名刺交換して、この名刺って向かいのこの人だったっけ?
と会議の中で名刺の配置に悩むのはナンセンス。
その人の顔と名前を一致させるのは大事だけど、
名刺を一枚挟む必要はない。
真剣に名刺の並び順に取り組んでいる新人を見たりすると、
上司はほったらかしなんだな、なんてつい思ってしまう。
 
このままいくと100年後もなくならないんだろうなあ。
よほど紙という素材が高価にならない限り。
 
机を整理したら20年前ぐらいの名刺が出てきて、
これって誰だっけ? ということばかり。