サマソニ1日目 その5

その後、Island Stage に移って、「チャットモンチー


その前に「TERIYAKI BOYZ」の最後2曲が見れた。
Rip Slime の RYO-Z や ILMARI
m-flo の Verbal に BAPENIGO と豪華なメンツを揃える。
が、これの何がいいのだろう?僕には分からず。
日本語ヒップホップってつくづく自分とは縁がない。


終わったらがらっと客層が入れ代わって、
僕も最前列でチャットモンチーを観ることができた。
サウンドチェックの人たちがえらく念入りにチェックを行う。
最後にメンバー3人が出てきて自分たちでもヴォーカルのマイクや楽器のチェックを行う。
完ぺき主義者なのか、それともいろんなことに対する「不安な気持ち」がここにも現われているのか。


出てきて最初に思うのがやはり、「かわいい!」
だけど、Dinosaur Jr. の演奏を見た直後だったので3人の演奏には拍子抜けした。
バンドコンテストの地方大会って感じ。しかもジュニアの部のコピーバンドみたいな。
それって、ギター・ヴォーカルの橋本絵莉子が余りにもちっちゃくて
10歳ぐらいに見えてしまうせいか・・・


MC は専らベースの福岡晃子とドラムの高橋久美子ばかりが担当し、橋本絵莉子はほとんど口を開かず。
モジモジしているとそれだけで客席から「かわいー!」とか「ありがとー!」と歓声が上がる。
「お盆の季節だし、ご先祖の供養のためにチャットモンチーを聞きましょう」とか
「外国のミュージシャンが多くて、ここは外国かと思った」といった話が出てきた。


演奏した曲目は以下の通り。
ここ1週間予習としてアルバムを聞き直して、
最近の3枚のシングルも買い揃えたせいか、どれがどの曲か分かった。
調べてみたところ、前週の Rock in JAPAN fes.も同じ曲目だったようだ。


1.「女子たちに明日はない」
2.「恋の煙」
3.「どなる、でんわ、どしゃぶり」
4.「シャングリラ」
5.「バスロマンス」
6.「飛び魚のバタフライ」
7.「世界が終わる夜に」
8.「ひとりだけ」


残念ながら「恋愛スピリッツ」は演奏されず。
この曲さえ聞ければ僕としてはそれだけで満足だったのだが・・・
なんでだろ?
もう「終わった」曲なのだろうか?
Radioheadで言うところの「Creep」
椎名林檎でいうところの「ここでキスして」のような。


とにかく、Dinosaur Jr. にやられた直後であるため、何も考えられず。
「ふーむ。こんなもんか」と思って終わり。
これから先、このバンドはどういう方向性に進んでいくのだろうってことが気になった。
音楽的にいろんな可能性はあるのに、それをわざわざ全部捨てて今のままでいるような、
そんな悪い予感がした。
変わりたいのに変われないという焦りを抱えながら。
今のままだと、「日本的情緒溢れるポップな曲を演奏する
3ピースの女の子バンド」から永遠に抜け出せない。
周りの人たちがそれを望み続けて、その枠に押し込めようとするのか。
本人たちはどう思っているのか。

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終わった頃には完全に日が暮れて夜になっていた。
トリは何を見ようかと迷って、結局 The Black Eyed Peas にする。
そもそも音を聞いたことなかったんだけど、
こういう機会でもなければ耳にすることないんじゃないかと。


幕張メッセの会場を出て、千葉マリンスタジアムへと移動する。
結構長い距離を歩く。さすがに千葉は広い。
マリンスタジアムAvril Lavigne が終わったばかり。
その後恐らく SUM41 を見るために幕張メッセに移ろうとする人たちとの入れ替えで
これからマリンスタジアムに入ろうとする人たちはしばらく待たされる。
もちろんスタンド席ではなくて、フィールドの中へ。
始まりの時間が来てもちっとも始まろうとせず、大物ならではの押せ押せに。
「21世紀FOX」のテーマソングと共に
ようやく始まったときの観客のはじけ具合はすさまじかった。
ファーギーが最初の登場で腰を振りながら一回転するだけで
場内に「ウォォォォーーッッッ!!!」とどよめきと感嘆の声がとどろき渡った。
(このときファーギーは「I Love Tokyo」と書かれた白のTシャツを着ていた)


はっきり言って曲は分からず。
でも、「あ、これ聞いたことある」って曲ばかりだった。
ファーギーのソロシングルも含めて。


予備知識のない僕でも十分に楽しめた。
エンターテイメントに徹してて見てて心地よかった。
笑いあり、涙ありって感じ。
4人が揃って、各自のソロやバックのメンバーをフィーチャーしたコーナーがあって、盛りだくさん。
これが今のアメリカのエンターテイメントの頂点なのか。
4人がそれぞれ客席の盛り上げ方を知っていて、客席もそれに答えて自然にヒートアップしていく。


Will-I-am が観客に向かって、携帯を広げて高くかざしてくれと言ったときの
マリンスタジアムの美しさって伝説もんだね。
他の人が既に何度もやったことかもしれないけど、少なくともサマソニとしては。
振り向くと場内が無数の携帯の明かりで光り輝いている。銀河のよう。
遠くのスタンドも、フィールドの中も。
素晴らしい瞬間だった。


そんで最後は名物の花火が打ちあがって。
「フェスっていいねえ」と心の底から思った。

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千葉マリンスタジアムを背にして家路に着く。
長い長い人の波の中に入って歩いて、東京行きの京葉線に乗ったのは22時。
家に着いたのは0時近く。さすがに疲れた。


この日一人で回ってたんだけど、
友達から「サマソニ来てる?」とメールが来てて気付いたのは家に帰ってから。
東京近郊のフェスだし、もしかしたら友人・知人が何人か行ってたかもと思う。