昨晩は編集学校の先輩方の集まりにお呼ばれして、
信濃町の「かっぽう 花」にて富山の日本酒を飲んだ。
・「満寿泉」 枡田酒造(富山) 三盃幸一杜氏
・「天狗舞」 車多酒造(石川) 中三郎杜氏
・「常じまん」 鹿野酒造(石川) 農口尚彦杜氏
・「開運」 土井酒造(静岡) 波瀬正吉杜氏
どれも大吟醸。参加者が持ち寄り、持ち込み。
「満寿泉」はふわっとしていて飲みやすく
「天狗舞」はこれぞ、という日本酒らしい味わい。
「常じまん」はしっかり腰が据わっていて
「開運」はキリッとして焼酎のようだった。
一杯目は封を開けてすぐ飲んで、二杯目は空気にしばらくさらしてから。
どれも全然違う! まろやかになってすっかり表情が変わる。
少しずつ、少しずつ、どれもゆっくり味わうようにして飲む。
その方が酔いが回るもんです。
(記憶はなくなさなかったけど)
それぞれの酒について、あれこれと解説を受けながら飲む。
「常じまん」の農口尚彦氏と「開運」の波瀬正吉氏は
石川県の小学校にて同級生だったのがそれぞれ静岡に修行に出たのだとか。
今回企画された方は20年近く前に波瀬正吉氏の蔵を訪れたそうで、
そのときに聞いた杜氏のもつべき3つの徳とは「清潔・勤勉・誠実」であると。
(他の方の間違いかも知れない。何しろずっとほろ酔いだったので…)
波瀬正吉氏が『夏子の酒』のじっちゃんのモデルとなったのは確か。
酒の等級って昔はただ単に税金をたくさん納めたかどうかで決まった。
何十年も昔、灘の酒蔵に流通が牛耳られていたとき、
全国の地酒は単に灘の酒をアルコールとして薄めて廉価に普及させるもの
という二流の扱いを受けていた。などなど。
店にあった静岡の「菊姫」(山廃)もぬる燗で飲む。
これが70年代に製法としての山廃を甦らせて製品化した先駆けなのだとか。
最後にじゃんけんをしたら買って、余った一升瓶をもらって帰った。
料理もうまかった。網の上でサザエを焼いたものや、カレイのチーズがけ、
赤穂鯛を牛肉で巻いたものを中心に据えたおでんなど。
しかも貸切。夜は予約のみとのことで。
次回は僕が青森から「田酒」を用意することになったんだけど、
果たして年末年始に見つかるだろうか。
店を出てもう一軒。四谷三丁目に移動して、「喫茶 茶会記」へ。
一軒家がそのままサロンとなっている。
蓄音機が置かれていたり、なんというか宮沢賢治的。雰囲気がいい。
先輩たちはここで読書会を開催することになるようだ。
http://gekkasha.modalbeats.com/
荻窪まで戻ってきて、その後午前2時まで飲んでいた。