サハリン旅行:8/21もっと続き

ホテルを出て目の前の、南北に走るコムソモーリスカヤ通りを渡って
東西のサハリーンスカヤ通りへ。
今日は晴れていて人通りが昨日と比べて多い。
通りに面しているのはコンクリート製の古びた集合住宅だけど
一歩中に入ると木造の集合住宅もあちこちに残っていた。
目が慣れてくると日用品の店や軽食を売っている店が
集合住宅の1階に結構どこにでもあると気付く。
カラフルな看板を出している。広告も至るところで目立っている。
バスや乗り合いタクシーもたくさん走っている。
ユジノサハリンスクの活気が見え始めた。
ジェルジーンスカヴァ通りという小道に入って
チェーホフ記念館はこの辺かなというところに来るが見つからない。
道に迷ったのだろうか? そのまま歩き続けてサハリン州立美術館へ。
恐らくここか、というところにあった。
ということはチェーホフ記念館は見逃したか。


先ずは美術館に入る。
売店は休みで、その奥で入場券を買う。60ルーブル
入るとすぐ先がこれまでの州立美術館の歩みなのか
人を大勢集めた催物とか韓国など各国の要人が訪問とかの写真が並ぶ。
1階の展示は地元の美術家の作品らしいんだけど、正直たいしたことない。
何々派を真似しようといてまだそこまで行き着いてないとかそんな感じ。


2階の展示は面白かった。
1つ目の部屋は韓国の陶磁器、屏風や掛け軸や水墨画、彫像。
2つ目の部屋は民芸品なのだろうか衣服やテーブルクロス。
名前を何と言って何に使うのか忘れたけど
大きな羽子板というか雪かきの板というか
それが色鮮やかにデザイン・彩色されたものがとても気になった。
これを専門的に研究している人は日本にいるだろうか。
3つ目の部屋がイコン。11世紀・12世紀のイコンの数々。
それよりももっと古いと思われる色も剥げ、あちこち欠落したイコンたち。
後者はオリジナルではなくて1970年代や80年代にコピーしたものだった。
これらイコンを見ていて今日気がついたのは
イコンってひとつだけ飾るものではなくてたくさん並べるものなんですね。
真ん中に大きいのを1つ、その周りに小さいので囲むなど。
あ、これって曼荼羅みたいなものなんじゃないかと。
個々のイコンだけではなく
並べたときの関係性もまたたくさんの情報量を抱えている。
イコンが気になってパンフレットを買う。30ルーブル


美術館を出て引き返し、チェーホフ記念館を探す。
集合住宅に囲まれた中。見つかったは見つかったが、門に鍵が掛けられていた。
どうも移転したらしい。「ミーラ通りの104」と書かれている。
ミーラ通りは南北のジェルジーンスカヴァ通りの1本東。
通りそのものはすぐだったけど肝心の「104」が見つからない。
それらしい場所とその周辺が工事中で囲われている。
いったん諦めて郵便局へと向かう。


大通り、東西のサハリーンスカヤ通りに出て西へ。
この頃から日差しが半端なく暑い。見上げると雲ひとつない青空。
昨日が曇りで寒すぎたからサハリンも夏はこんなもんかと高を括ったけど
全然そんなことはなかった。夏は夏だった。
風もない。でも空気そのものは冷たく、過ごしやすい。
ブロックごとに小公園があってゆかりの著名人の銅像が置かれている。
(頭だけだったように思う)
カムサモーリエッツ映画館の前に差し掛かると
今公開中の映画の主演女優が「БОА」とあって、これはBOAのことなのか。
地図を見ながら歩いていたら通りの向こうが
「サハリンデパート」と知って、入ってみる。
日本のいわゆるデパートと違って個人商店の集まりっぽい。
化粧品や下着を売る店。CDやDVDを売る店。フィギュアを売る店。
ウェディングドレスの店もあった。
4階建てで4階は個人事務所とカフェ。


せっかくだから西へ、その先まで歩いていってみる。
「自由市場」があるはず。
サハリン鉄道の線路手前にてスイカやチェリーのような果物、
トマトや菜っ葉のような野菜を売っているおばちゃんたちがいた。
線路を渡ると壁に囲まれた市場。ここは衣類専門店らしかった。
帽子だけを扱ってる店、ミリタリー専門店、ジャージやスポーツ系だったり。
日本人の目からするとこれら安っぽくてバッタもんのような。
売ってる人たちの多くがアジア系だけど、
地元の人たちは白人・アジア系に関係なく買い物をしていた。
バンコクや上海にもこういう一角があったなあ。
これらの服はロシア製なのだろうか。中国製なのだろうか。
写真に撮ろうとしたらアジア系の若者から「写真は撮るな」とすごまれた。