皇居再訪

今週はAT賞:物語の選評ということで原稿51本を常に持ち歩いて
時間に空きがあると作品を読んでいる。
1周読み終えて2週目に入り、明日は終日選評会議。
涼しければ家に閉じこもって、でもよかったのだが
昨日の台風一過の影響で東京は猛暑。
涼しいところに行きたくなる。


神保町に出て先日書いた「いもや」で食べたくなる。
海老定食900円にお新香100円。
変わらぬ味。いや、消費税が上がって春菊が小さくなったか…
ま、海老が相変わらずのプリップリだったので満足度は変わらず。


「きゃんどる」という小さな喫茶店に入って原稿を何本か読む。
職場に近かったのに初めて入った。


東京駅へと向かうのだが、なんとはなしに皇居へ。
平川門をくぐる。警備の警官が会釈してくる。
入場券代わりのプラスチックの札を受けとる。
夏空。蝉が鳴いている。
もしかしたら梅雨は空けたのかもしれない。


中を歩いている人はあんまりいない。
ほとんどがアジアやヨーロッパの観光客たち。
天守台まで上って、芝生の広場とその向こうの丸の内のビル群を眺める。
その広場では欧米系の人たちがまるで
ニューヨークのセントラルパークのように木陰に寝っ転がって休んでいた。


あまりの暑さに休憩所を見つけて中に入る。
菊の御紋の入った長財布なんかが1,200円という安さで売っている。
皇居の売店で扱っているものだから合成の革ではなくて本物ではないか。
その他若冲の絵葉書など。
アイスがモナカとソフトクリームの2種類のみ売られていて、買って食べる人が多かった。


モニターでは「皇后陛下のご養蚕」というDVDが再生されていて、
30分という短さだったので長椅子に座って最初から最後まで見てみた。
蚕の種類には中国産と掛けあわせたものや
ヨーロッパ産と掛けあわせたものとがあるのだが、
皇后陛下は「小石丸」という国産の品種にこだわり、
取れる量も少なくてそろそろやめにするかという意見の出ていた時に
もう少し育ててみましょうと。
その絹糸が「正倉院裂」という国宝の復元に一役買うことになる。
蚕に桑を与えて大きく育て、繭をつくるようになると
「蔟」という小さな枠の集まりに移して…
などなど。丁寧に、淡々と、その時々の作業が紹介される。
天然の蚕、天蚕の飼育にも力を入れているのだという。
見てて案外面白かった。
見ようと思えばこちらから見れますね。
政府インターネットテレビ」より。
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg9310.html


展望台に上がってみた後、
石垣の修復に関するパネルなど見て大手門から出て帰る。
新丸ビルがボーナス商戦で賑わっていた。