「ちむどんどん」

NHKの朝ドラ「ちむどんどん」も今週から沖縄を離れて東京編。
全体の1/3ぐらいまで進行したことになるか。
 
主人公の爆走する世間知らずっぷりが見てて痛々しく、
一日に一度は口にする「ちむどんどんしてきた!」「ちむどんどんする!」
というのも流行語大賞を狙ってるんやろかとやはり恥ずかしい。
偶然と都合のよさに頼る展開も今一つ。
毎日新聞のドラマ評を読んだら、うーん、と首を傾げ気味の内容で
「ちむもやもや」と言っていたのが言い得て妙だった。
 
じゃあ、つまらないかというとそんなことはない。
「おかえりモネ」と「COME COME EVERYBODY」が
朝ドラの頂点であることに変わりはない。
しかし脚本の技術が上がりすぎて
話についていけない、という人も多かったのではないか。
(実際青森に帰って母に聞くと「COME COME」に関してはそんな評価だった)
 
ここで一度原点回帰しよう、いつもの朝ドラに戻ろうというのが
「ちむどんどん」なのだと思う。
そんなとき、何がすごいかって
「COME COME EVERYBODY」の評価を受けてこういう方向性にするか
という舵取りをするのではなく、
何年も前から企画を練って準備をして撮影に臨むのだから
数年前にこの路線でと決断をしていたところ。
先行する「おかえりモネ」と「COME COME EVERYBODY」の企画書を読んでそうしたのか、
テレビマンの勘と経験の結集がそうさせるのか。
 
「ちむどんどん」を見ていて原点回帰とは感じても、
旧態依然とは思わない。
モネとCOMECOMEとはまた別の新しさを感じる。
らせん階段が位置は同じところに戻ってきても、高さは一つ上がるというような。
過去の朝ドラの最良のパーツを組み合わせて新しいものをつくっている。
それが色彩感覚の鮮やかさや場面転換のテンポのよさに現れている。
BSだと「芋たこなんきん」の再放送もやっていて、2006年の作品。
21世紀にも入っいて16年前の作品だというのにだいぶ違う。
 
「ちむどんどん」で朝ドラはさらに進化してるんだな。
その清々しさが、ちょっとやそっとの瑕疵を乗り越える力になっているのだと思う。