2024/02/12: tower.jp
Bobbi Boyle 「No Love Song Forgotten Session Tapes」 (\2540)
※タワレコのポイントで
2024/02/14: BOOKOFF 札幌南2条店
Bobbi Boyl 「A Day In The Life +2」 \1890
(Soundtracks) 「Million Dollar Hotel」 \550
(Soundtracks) 「The Commitments」 \330
2024/02/16: www.amazon.co.jp
Nina Hagen 「Unbehagen」 \1645
The Mad Capsule Markets 「Humanity」 \276
2024/02/16: diskunion.net
ハレルヤズ 「肉を喰らひて誓ひをたてよ」 \5250
Katy Perry 「One Of The Boys」 \380
Alkaline Trio 「Crimson Deluxe Edition」 \1430
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Bobbi Boyl 「A Day In The Life +2」
ジャズ・ヴォーカルの棚を眺めていて、たまたま目に留まる。
ボビー・ボイルのことは何も知らなかった。
「A Day In The Life +2」(1967)
「Bobbi Boyl Sings」(1969)
この2枚の紙ジャケが並んでいた。
ジャズ・ヴォーカル+ソフト・ロックといったことが帯に書かれていた。
なんか気になって、まずは「Bobbi Boyl Sings」の方を買ってみた。
このボビー・ボイルの歌う横顔だけのジャケットがかっこよかったし、安かったから。
(「A Day In The Life +2」が1,890円に対し、「Bobbi Boyl Sings」が1,100円だった)
オリジナルはマイナー・レーベルから発売。
全然売れずにひっそりと消えていく。
しかし、知っている人は知っている。掘っている人は掘っている。
よくある『幻の名盤発掘』!系のようだ。(だいたいは眉唾物なんだけど)
フランク・カニモンド・トリオといったところも見え隠れする。
発掘系女性ヴォーカルものとしては今のところこの2者が両巨頭なのかも。
ボビー・ボイルとそのコンボは西海岸のロサンゼルス。
とはいえ当時売れなかったからいい、今再評価されたからいい、というものではない。
「Bobbi Boyl Sings」を聞いてピンとくるものがあって、
次にタワレコで在庫があったので、「No Love Songs」という未発表曲集の国内盤を購入。
(生前のアルバムは「A Day In The Life 」「Bobbi Boyl Sings」だけとなるようだ)
そしてようやく1作目の「A Day In The Life +2」へ。
表題曲はもちろんビートルズ。
そこに ”This Girl's In Love With You”といったバート・バカラックの曲や
”Up Up And Away”といったジミー・ウェブの曲、
ボーナス・トラックでフレッド・ニールの ”Everybody Talkin'”
(映画『真夜中のカー・ボーイ』で有名ですね)
”A Day In The Life ”というとジョンのパートがあって、ポールのパートがあって、
オーケストラが入って最後にあのエンディングへ。
到底ジャズに向いてないと思うが、それが何の違和感もなくジャズコンボの小品へ。
この人はアレンジの才能もあるのだな、と思う。
ジャズ・ヴォーカル+ソフト・ロックは、確かにそう。
逆に「Bobbi Boyl Sings」はジャズ。
1人きりピアノ弾き語りという曲もあって、なおさら。
(1曲目の ”Something” がジョージ・ハリソンのあの曲で。
「Bobbi Boyl Sings」の解説を読むとオリジナルのアルバムは上記の、1960年代後半の2枚だけ。
演奏活動は続け、テレビドラマの音楽などを担当と書いてあったような。
スター性、カリスマ性はないけど、深みと広さをたたえた良質な音楽を演奏する。
これぐらい才能があった人が当時全く世に出れなかったのか。
運・不運というのもあるだろうけど、アメリカという国の層の厚さを感じる。
後世になって、死後ではあるが、少なからず再評価されてよかったと思う。
未発表曲集は「No Love Songs」この1枚だけにとどまってほしい。
人気が出てきてなんでもかんでも発掘音源を出されてしまう、
音質の良くないデモテープだのスタジオアウトテイクだのを集めて
ジャケットも間に合わせ、みたいなのが何枚も出てくると興ざめ。
何よりも本人がかわいそうだ。
死後の墓を暴くようで。
そうならないことを願う。