先週買ったCD #216:2024/12/23-2024/12/29

2024/12/26: tower.jp
[国内新品] 裸のラリーズ 「屋根裏 YaneUra Sept. '80」 \3300
 
2024/12/26: tower.jp
[国内新品] NOBODY 「GOT A FEELING (2023 Remix) +」 (\2640)
タワレコのポイントで、差額\40
 
2024/12/27: diskunion.net
[国内中古] Stella Donnelly 「Thrush Metal」 \1300
[国内中古] Bonzo Dog Doo-Dah Band 「Doughnut in Granny's Greenhouse」 \3050
 
--- Bonzo Dog Doo-Dah Band 「Doughnut in Granny's Greenhouse」
 
この年になってもまだまだ聞いたことのなかった音楽というのはいくらでもあるわけで。
有名なのに、いろんな理由で手が出なかった音楽。
この Bonzo Dog Doo-Dah Band もそのひとつ。
Doo-Dah ってダダイズムの『DaDa』のことなんですよね。
ってことは難解な前衛音楽?
一方で、モンティ・パイソン的なドタバタ・コメディ感も漂ってて。
イギリス特有の諧謔的なユーモアを一身に体現したようなグループならば、
日本人に理解できないのでは、という不安もあったり。
 
そもそも、ボンゾって Led Zeppelinジョン・ボーナムのこと?
どう関係してるんだろう?
(関係なかった。イギリスで大衆的な人気を誇った漫画のキャラクターらしい)
 
いろんな伝説もある。
ビートルズのメンバーに気に入られて、かの『Magical Mystery Tour』にも登場しているらしい。
そこで演奏している曲が ”Death Cab For Cutie
周り回って90年代のアメリカのバンドの名前になるわけですね。
ポール・マッカートニーがプロデュースしたシングルもあるようだ。
 
昨年だったかな。
1作目の「Gorilla」(1967)の紙ジャケを見かけ、ジャケットがかっこいいと購入。
管楽器のメンバーが中心で、ヴォードヴィル、ジャグバンド系の音とでもいうか。
そこに童謡とブルースとジャズ、サイケデリック実験音楽
ほとんどの曲が1分前後と短い。
イギリス的ブラックユーモアのおもちゃ箱をひっくり返したようで、なかなかいい。
全然飽きずに聞ける。
ギターが後に The Rutles でビートルズの世界最高峰のパロディ・バンドを
やってのけたニール・イネスなので、音楽的引き出しが多そう。
ヴィヴィアン・スタンシャルであるとか、他のメンバーも一癖も二癖もありそう。
(かの ”Death Cab For Cutie” も7曲目に収録)
 
しばらく間が空いて、先日、中野の DiskUnion で
「Gorilla」以外の過去の作品の国内盤が一通りそろっているのを見かけ、
特に2作目「Doughnut in Granny's Greenhouse」(1968)のジャケットが気になる。
英国的な森の中、中世の修道士みたいな恰好をしてて、
そこにグレイハウンドなのか、犬が2頭。
ロード・オブ・ザ・リングに出てくる怪物役みたいなメンバーもいる。
なんだこれは? と聞いてみたくなった。
そこでは買わず、リマスタリングされた紙ジャケを探して購入。
(合わせて、BBC音源のコンピも)
 
2作目はより、フォークロック色、ロックバンド色が強まった。
とはいえそれ一辺倒ではなく、あくまで彼らの選択肢が増えたというだけ。
相変わらずの雑食ぶり、でたらめっぷり。
それでいて1曲目が”We Are Normal” と高らかに宣言。
あなたたちの方が普通だというなら、聞いてる我々は??
ボーナストラックにはカール・パーキンス作曲、エルヴィス・プレスリーで有名になった
”Blue Suede Shoes”の大真面目なカバーも。
まあやっぱルーツはこの辺りなんですね。
 
BBC音源の方は”Give Peace A Chance”のパロディ、
 ”Give Booze A Chanze”がおもしろかった。大酒のみにチャンスを!)
 
この手の冗談交じりの、ユーモア主体の音楽、
イギリスの大衆音楽のひとつの大きな流れとして確かにあったはずなのに
後にこれを受け継いだバンドというのがいないのが残念。
いや、パブなんかで演奏しているアマチュアグループは大勢いるけど
日本に紹介されないというだけなのか。
音楽にもっと、パロディを!