「スパイダーマン2」

昨日の夜、定時で会社を出て有楽町マリオンの映画館に「スパイダーマン2」を見に行った。
週明け早々月曜の夜に映画を見に行ってるのは仕事に暇というか余裕ができたからというよりは
「もういい・・・」と投げ出したくなったから。
映画でも見ないことにはおかしくなりそうだったから。
そんな気分の時に見る「スパイダーマン2」はもう最高でした。


何をしてもさえない、いつも眠そうな目をしている若者が実はスパイダーマン
ニューヨークの摩天楼を窮屈そうに飛んだり跳ねたりしている、
なのにその当人はいつまでたってもウジウジウジウジしてるだけ。ほんと素晴らしいです。
冒頭のシーン、ピザの配達に遅れそうなのでスパイダーマンに変身してすっ飛ばしてるはずが
それでも配達に遅れて料金をもらえず、クビになる。普通ありえない。
ここの部分で心の首根っこをがっしりと掴まれて
そこから先はぼけーっと口をだらしなく半開きにしたまま無我夢中の2時間を過ごした。
もう間違いなく今年を代表する娯楽作品と言っていいだろう。


・・・なんて書いてるとアホっぽい映画かと思われてしまうが、もちろんそんなことはなく。
笑いあり涙ありってことなんですね。
一番の見せ場は列車のシーンかな。
ドック・オクとの戦いとそこから先の展開はとにかく手に汗握る。
「うおーっ」と心の中で叫んで興奮して気持ちが前につんのめる。
トビー・マグワイアがこういうヒーローものとしては
これまでどんな映画にもなかったような必死の形相をしてみせるのが新鮮、かつ正直でよかった。
続く列車内での乗客とのやりとり。
少年の「誰にも言わないよ」というセリフ。僕は見てて涙がジンワリと出てきた。
映画史に残るような名場面だったのではないだろうか。


これはもう見るべき。
シリーズ第1作を見たときも書いたけど、
手の平から伸びた糸をターザンのロープのようにして
とんでもない角度に向かってスパイダーマンが飛んでいるところを見るだけでも爽快なことこのうえない。
絶対劇場で見たほうがいい。僕自身もう1度劇場で見たい。
(でも残念なことに今週で終わってしまう)
3作目も十分期待できる。
2作目が1作目と変わらないだけの完成度と存在感を放っているっていうのはすごいことだ。


それにしてもスパイダーマンというのがニューヨークに存在していて
悪を倒すために日夜奮闘しているという設定はすんなりと受け入れられるのに、
最後の最後にキルスティン・ダンスト扮するメリー・ジェーンが選択した行為については
「ありえねー」と思ってしまうのはなぜなんだろう?