「バレエ・カンパニー」

昨日の続き。


映画まで時間を持て余し、レコファンへと向かう。
センター街の方の店に入って、その次に BEAMS の店に。
mouse on mars を集めたくなって、土曜日曜と廃盤になった旧譜を4枚買った。
後は You Am I の3枚目(今聞いてる。最高!)とか
Luna の初めて見るミニアルバム。1枚目の頃のものと思われる。
Beat Happening の「Indian Summer」に始まり、
Dream Syndicate やヴェルヴェッツの曲をカヴァーしている。


渋谷の街は夏祭りなのか秋祭りなのか、
はっぴを着た人たちが神輿を担いで道玄坂やセンター街を練り歩き、
通りのスピーカーからは祭囃子が絶えず聞こえてきていた。
渋谷にもこういうときがあるもんなんだな。
はっぴを着ていた人たちは若者たちよりも40代から50代ぐらいの人たちが多い。
圧倒的に男性ばかり。その点が先週見た吉祥寺のよりも違っていた。


Bunkamura Le Cinema に戻る。
ロバート・アルトマンの最新作「バレエ・カンパニー」を見る。
オーキッドホールで「ニューヨーク・シティ・バレエ」の公演が今週末にあるから、
それと連動してるんだろうな。


主演こそ「スクリーム」シリーズのネーヴ・キャンベル
その恋人役に「スパイダーマン」シリーズでピーターの親友、
3作目ではまず間違いなくグリーン・ゴブリンとなるはずのジェームズ・フランコ
そしてカンパニーの芸術監督というかドンとして、
老いてますます盛んと言うべきか最近あれこれ出まくっているマルコム・マクダウェル
といった役者が出ているものの
本当の主役は「ジェフリー・バレエ・オブ・シカゴ」のダンサーたち。
カンパニーの練習や公演の模様はみな実際のダンサーたちによるもの。
そういう意味では限りなくドキュメンタリー映画に近い。
一応ストーリーはあるんだけど
バレエ団の日常生活の雰囲気がリアル過ぎて霞んで見えてしまう。
それがどういうものなのか僕は全く知らんのだけど、
肉薄しているはずだというのは感覚的に伝わってくる。
アルトマンのマジックによるものなのか。


いわゆる「アルトマン流」というか「アルトマン方式」的要素はかなり薄い。
そこが評価の分かれ目だろうな。
アルトマン的な毒、ブラックユーモアは今回無いに等しい。
バレエ・カンパニーに関わる大勢の人たちが登場するけれども群像劇っぽくはないし。
前作「ゴスフォード・パーク」からは180度違う。
言われなきゃアルトマンだと分からないほど。
言われても分からないかもな・・・。
新境地を開いたという感じは全くなく、引き出しの1つで撮ったようなもの。


なんと言っても随所に出てくるバレエのステージですよ。
それが余りにも雄弁だから、アルトマンも黒子に徹したんだろうな。
冒頭の紙テープ(?)を使った現代的というには余りにも現代的なアンサンブル、
嵐の中を演じられるデュエット。
インドをモチーフとしたもの、ダンサーと観客の間にスクリーンを置いて影絵とするもの、
空中ブランコを利用した幻想的なもの。
バレエってこんなにも独創的で自由なものだったのか!
生で見たい!と思わせるものばかり。
「ジェフリー・バレエ・オブ・シカゴ」が日本に来るのなら、見に行きたいな・・・。


アルトマン節を期待してるとかなり肩透かしだけど、
(なんとなく小品的な印象を受けてしまう)
映画としてはなかなか見ごたえがあった。
少なくともバレエの好きな人なら、見て損はないでしょう。


僕の隣ではバレエを習ってる女の子とバレエを習わせている母親が見に来ていて
(僕の両隣が空いていて、分かれて座ろうとしたので席を替わった)
母親は娘相手に「映画なんてもう10年ぶりよ!映画って途中の休憩あったっけ?」なんて言ってた。
娘は母親の膝に乗ったり、前に乗り出したり、せわしなく動き回っていた。
まだキャリアの若い団員は住む家も無く、
アパートを借りている団員仲間のところに泊めてもらいに行く。
アパートは同じような若くて貧しい男女の団員たちばかり。
夜。アパートの借主の女の子が他の部屋から忍び足で出てきて、
新入りの若い男が寝ているところにそっと近付く。
そして「ねえ、ゴムある?・・・コンドームよ」と小声で聞く。
この場面に差し掛かると娘はピン!と感づいたのか母親の耳元で何かを質問する。
母親は何も言わず、ただただ硬直する。
子供ってエッチな場面に差し掛かったとき、必ず雰囲気で察するものですよね。


あと面白かったのはクリスマス・パーティーのシーン。
それまでに出てきた舞台や稽古をパロディーで演じてみせる。
これがかなり可笑しい。


クライマックスでは新作「青い蛇」を、舞台裏の慌しい風景も合わせて公開。
いや、ほんと、バレエっていいわ。
この年にして目覚めた。


バレエの見たくなった僕は家に帰ってインターネットで
ニューヨーク・シティ・バレエ」のチケットを申し込んでしまう。
日曜のしか残ってなくて、しかもS席、\18,000、それでも行く。
勢い余って野田秀樹の「赤鬼」(日本語バージョン)も申し込む。
平日なので会社休んでいく。
それにしてもこれ、チケット余ってたのか。
ついこの間追加発売されたようだけど、運が良かったのか。

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3連休も今日でおしまい。
風邪を引きかけているのか喉が痛い。
夜中寒くて目が覚める、そんな季節になった。
どこにも出かけず、映画の編集をして過ごす。


青山さんからもらったMDの曲をPCに取り込んで、
いくつかのシーンに当てはめる。
こういうことをしてると、完成に近付いてるような気持ちになる。


大学の友人の結婚式の場面で
司会の女の人が話している題詞に思いっきり福山雅治の曲がかぶさってて、
この音声トラックからいかにして福山だけをばっさり切り落とすか。
あれこれ試みる。
WAVファイルの音を操作するようなフリーのソフトウェアをダウンロードして
どうにかこうにか司会の声だけを拾い出すことに成功。
その分ひしゃげた、臨場感を全てそぎ落とされた声となる。
こういう作業で1日が終わり。