本を出します その6

土曜一週間ぶりに家に帰ったら出版社からメール便が届いていた。
開けてみると販促に関する書類で、記入して返送してほしいとのこと。
期限は発売2ヶ月前まで。まだだいぶ先。
著者の詳細なプロフィールを記入する用紙と
重点的に販売してほしい書店を記入する用紙。
後者のための補足資料として都内の主な書店のリストが添付されている。
どちらも書名を記入する欄があって、
そういえばタイトルって決まってなかったなということを思い出す。
コンテストに応募した時のタイトルが非常に暫定的なイケてないものだと
我ながら思っていたら案の定編集の方から「変えましょう」という話が出てきた。
(ちなみに「モロッコ→ドバイ 一人旅」キーワードこそ並んでいるもののかっこよくない)


さらにそういえば、タイトルどころか1月年明けてから
編集の方から何の連絡も無いことに気付く。
どうなっているのだろう?
向こうでは着々と作業が進んでいるのだろうか?(でも、何の?)
それともこっちからアプローチしなければならないのだろうか。
1月余りにも忙しかったのでなんか話が来ても
「ごめんなさい。今何もできないです!」と言うしかない状況だったので
まあよかったと言えばよかったのだが。
しばらく経ってからポンと出来上がった本だけ渡されて
「こうなりましたから」ってことになったりしないだろうか。
そんで「えええええ!!??」みたいなものに。
とても僕の中から出てきたとは思えないような。
怖くなってきた。


「重点的に販売してほしい書店を記入する用紙」については注意事項が書かれてあって、
大きな書店にもってこうとしても仕入れてくれなかったり埋もれてしまうことがある、
つまり即返本となってしまう、地元の書店の方が望ましいとのこと。
地元の書店で店主と知り合いだとなおのこといいと。
でも、書店の知り合いなんてバイトですらいないんだよな。
荻窪で売られていてもちっとも嬉しくないし。誰も買いそうに無いし。
新宿の紀ノ国屋や池袋のリブロで書棚に並んでくれたらなあというのが正直な気持ち。
素人の小説ならどこに置いたところで売れないだろうけど
旅行記なら旅行記の充実したところに置いてもらえればいいのではないか。
・・・なんて甘いのかな。


しばらく本のことから遠ざかっていたけど、
果たして出版されるのか?販売されるのか?


なんだか別の世界の出来事のように今は思えてくる。