本をつくる

出版社倒産、その後(その2)

どうしようか迷った挙句、 一応僕も倉庫に眠っている本を引き取ることにした。 5月末に、本のタイトルや名前・住所・電話番号とともに 身分を証明する書類ってことで保険証と運転免許証をコピーしたものを FAXで倉庫業者に送って、次の日電話してみた。 …

出版社倒産、その後(その1)

碧天舎倒産、その後。 日々は淡々と過ぎて行き、「ああ、そんなこともあったなあ」ぐらいのものとなる。 もう何年か先には本を出したことすら忘れてるかもしれない。 事件は風化していく。 一時期あれほど 盛り上がっていた mixi のコミュニティも沈静化。 …

本を出した出版社が倒産した その10(その後のこと5)

昨日の朝日新聞にも、倒産のことが取り上げられていた。 フジテレビでもワイドショーで取り上げるみたいだ。 取材協力というか情報提供の依頼が僕のところにも来た。 僕は mixi のコミュニティに話を振っただけなんだけど、 その後何人かの人が熱心に情報提…

本を出した出版社が倒産した その9(その後のこと4)

その後。 mixi を見ていると、15日の土曜日、突然原稿が宅配便で送られてきたという報告が。 「元社員一同」の名でメッセージが添付され、 応募時の原稿や、校正後の原稿、データの入ったフロッピーなど。 しかし戻ってきた内容は人それぞれまちまちだった…

本を出した出版社が倒産した その8(その後のこと3)

続きを書く。 テレビ局からの依頼はまあ後ろ向きなわけですが、 一番最初にメールが来た新聞社の取材は受けてみることにした。 日付で言えば昨日となってしまうけど、取材があったのはつい先ほどのこと。 メールには僕のブログを読んで「冷静さ」に関心を持…

本を出した出版社が倒産した その7(その後のこと2)

日テレの今日の朝のワイドショーにて 「自費出版会社が倒産」ということで取り上げられた。 平日の朝なのでもちろん見ていないのだが、 社長自ら出演し、被害にあった著者も何人か出演したようだ。 電車に乗っていると友達からメールが届く。 「社長が今 4ch…

本を出した出版社が倒産した その6(その後のこと)

4/6(木)10時から12時までの 説明会が終わると僕は1人地下に下りて、レストランで食事を取った。 外に出ると昼休みの日比谷公園。 暖かな春の午後、大勢の会社員が食事をしたり同僚と楽しそうに話していた。 日差しが素晴らしく、新緑が眩しかった。 …

本を出した出版社が倒産した その5

- □発言(17) 「詩集を出したばかりだった。出した出版社がつぶれたことを 置いてもらった本屋に伝えに行ったところ、 あなたの本は価値があるので本屋としては置きますよと言われた。 この売り上げはどうなるのか?」 ※一見いい話だな、と僕は思った。 …

本を出した出版社が倒産した その4

※以下、メモに書き綴ったものを、その順番で記していきます。 回答は断りのない限り、代理弁護人によるものです。 僕の聞き間違いや記憶違いがあった場合には大変申し訳ありません。 (この文章を見つけて指摘された方がいましたら、修正します) また、全て…

本を出した出版社が倒産した その3

(あとは、実際の説明会の流れに沿って) ホールに、碧天舎の取り締まり役、社長、代理弁護人の3人が入ってきて席に着く。 場内は静まり返っている。 40代から70代ぐらいの男性が圧倒的に多いように感じられた。 同じような世代の女性もちらほらといて…

本を出した出版社が倒産した その2

詳しいことはよくわからないままなんだけど、 まずは配布物を読んだり説明会を聞いて知りえた状況を整理したい。 というか出席した「債権者」についてまとめておきたい。 (いかにして倒産に至ったのか調べて書こうとしたら、とてつもない作業量だ・・・) …

本を出した出版社が倒産した その1

月曜、会社から帰ってきたら郵便受けに東京地方裁判所からの封筒が入っていた。 心臓が止まった。 普通に暮らしていたら、心臓止まると思う。 このご時世、いつどんなときにトラブルに巻き込まれるかわかったもんじゃない。 そして遂にこの僕がトラブルに巻…

本を出します その14

発売日まであとわずか。 amazon では4月末から予約・注文可能で、 セブンアンドワイで注文した後輩は先週末の時点で本が届いていた。 クリス君初め、何人かが amazon のアフィリエイトで 僕の本を扱ってくれるというので、僕自身もアフィリエイトプログラム…

本を出します その13

日曜の朝、宅急便で大き目のダンボール箱が2つも届く。 なんだろうと思って見てみると出版社からで、中には出来上がった本が50冊入っていた。 「もうできたのか、早いなー」と思う。発売予定日の1ヶ月前。 まあこれぐらいにはできてないとうまく流通でき…

本を出します その12

出版社より色校が届く。カラーの部分の試し刷りのようなもの。 ・カバー、帯 ・表紙 ・本扉 なんだかそれらしいものに仕上がっている。 表紙は実際に使われるのと同じ紙にカラー印刷されている。 手で触ってみる。 「あーこんな感じになるのか」と思う。 I…

本を出します その11

再校ゲラが届いて、月曜は1日部屋に閉じこもってそのチェックを行う。 作者による原稿の手直しはこれが最後。 初稿のゲラの確認と文章の修正の時には 編集サイドからもたくさん赤が入って僕の方もたくさん直しを入れたのであるが、 今回はそういうのもぐっ…

本を出します その10

昨日の夜、宅急便で出版社から表紙の案が2種類届く。 どちらもサハラ砂漠がモチーフになっていて、1つは写真、1つはイラスト。 イラストの方はラクダがバーンと中心に据えられていて その後ろからは朝日が、という非常にインパクト大なもの。 編集の方か…

本を出します その9

10日前に出版社を訪れた際に、初稿のゲラを受け取る。 作者による校正作業を行うため。 期限は3月7日。ゆっくりやってる暇はなし。 なのに先週末は京都旅行だったため何もできず。 原稿は270ページもある。この土日で全てできるとは到底思えず、 今週…

本を出します その8

昨日、出版社に行ってきた。 本の装丁に関する簡単な打ち合わせと、初稿のゲラを受け取るため。 会社を休んだのはわざわざこのためだったりする。 - 日比谷で映画を見た後で神保町に移動。 神保町と言えばカレー。 打ち合わせまで時間があったため、 持参し…

本を出します その7(タイトルの付け方)

出版社の編集の方から、タイトルどうしましょう?とメールが来る。 変更することにはなっていたが、決まっていなかった。 コンテスト応募時のタイトルは「モロッコ→ドバイ 一人旅」 味も素っ気もない。というか購買意欲のわくタイトルではない。 編集の方か…

本を出します その6

土曜一週間ぶりに家に帰ったら出版社からメール便が届いていた。 開けてみると販促に関する書類で、記入して返送してほしいとのこと。 期限は発売2ヶ月前まで。まだだいぶ先。 著者の詳細なプロフィールを記入する用紙と 重点的に販売してほしい書店を記入…

本を出します その5(出版契約)

出版社より契約書類がメール便にて届く。 契約書類が3種類入っていて、自分の名前を書いて捺印して返送する。 出版社に出向いて顔つき合わせて「では、ここに押してください」とするのではなく、 ドライに機械的に行われる。ま、こんなもんかと思う。 著作…

本を出します その4(出版社へ)

原稿に直すべき個所がないか聞いてみる。 僕の原稿自体には削ってよさそうな個所はないため、そのまま使用するとのこと。 これがアメリカ旅行記なら成田から飛行機に乗ってという個所は 誰が書いても情報として同じなので場合によってはカットされるが、 モ…

本を出します その3(出版社へ)

出版社の入っているビルがすぐにも見つかり、エレベーターに乗って5階へ。 出版社はビルの中のいくつかのフロアに分かれていて、 僕がこれから会うことになる出版プロデュース担当のMさんは 以前郵送してもらった書類の中に入っていた名刺を見ると5階にな…

本を出します その2(出版社へ)

出版社を訪問した土曜について。 金曜の夜は会社の人たちと銀座にカニを食いに行って(幹事は僕) カニミソ鍋を食べておいしい時間を過ごす。 カニを七輪の上で炭火で焼いたりもした。 最後の雑炊が最高にうまかった。 カニ味噌の入った鍋で作った雑炊。うま…

本を出します その1

何人かの人には既にこっそり伝えていますが、この度本を出すことになりました。 10月8日の日記で 「ささやかながらも前に進んだ。小さな頃からの夢に向かって現実的な一歩を踏み出せた」 と興奮しながら書いてたのは実はこのことだったんですね。 (日本…