横須賀に行ってみたくなる

土曜にアメ横でスカジャンを探して以来、
スカジャンのことが気になって気になって仕方がない。
どこで買うのが一番いいのか?
買わないにしてもショーケースの中に飾られている
ヴィンテージものをあれこれ「すげー」と眺めてみたい。


断っておくが、今更この年でヤンキーやチンピラに憧れているのではない。
なので龍や虎や錦鯉の豪快なやつが欲しい、というわけではない。
じゃあどういうのかというと、エキゾチックなものが欲しい。
日本から見たアメリカ。アメリカから見た日本。
両者が在日米軍という一種独特な橋渡し役により
衣服という形で具現化したものがスカジャンだとしたら、
そういう観点で気合の入ったものが欲しい。
なおかつサイケデリックで、だけど派手派手しくなくてシンプルで地味で。
・・・そんなのあるわけないか。


なお、僕はエキゾチックなものを好む傾向が昔から強い。
アート系のあれこれだろうと音楽だろうと、
エキゾチックな匂いを放つものにはフラフラと惹かれてしまう。
「ここではないどこか」というものが持つイメージを
今ここに混在させるというか。
そのものではなくて、あくまでイメージを。
先日ニューヨーク・バーク・コレクションを見に行ったのもそういうきっかけだ。


夏アロハ、冬スカジャン。
夏ともなるとカジュアルフライデーはサンダルにアロハで出社して
「なんて格好だ」と毎年のように怒られている。
そんな僕としてはアロハも欲しいね。同じく、エキゾチックなやつを。

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アロハにスカジャンと言えば横須賀でしょう?
と以前横須賀に住んでいた高校の友人にメッセンジャーで聞いてみる。
以下、そのやりとり。


「この前の土曜上野に行く用事があったから
 アメ横でかっこいいスカジャン探したんだけど全然ないのね。
 で、やっぱ横須賀かなと。いい店ない?」


「スカジャンはドブ板商店街で買わなきゃ。横須賀の」


「どこそれ?行けばすぐ分かる?」


「これ→ http://www.dobuita-st.com/ 米軍基地の真ん前。
 戦後米軍によって活気あふれた街」


「で?今は寂れてるの・・・?」


「逆。開発が進んじゃって、古き良きって雰囲気が。
 なんかキレイになりすぎちゃって・・・」


「なるほどな」


「まあでも、戦後から何十年も続いてるスカジャン屋とか
 米軍から卸してるアーミーグッズ屋とかプールバーやら。
 ちょっぴり海外チックな雰囲気が楽しめます。
 夜のドブ板は屈強なネイビーの皆さんがうろうろしててけっこう怖い。
 ポリスも見回ってるよ。日本の警察じゃなく米軍基地内のポリスが」


「おおお怖いな」


「プールバーやらライブハウスやらあるんだけど、結構伝説的な店が多い。
 『かぼちゃ屋』ってライブハウスとか。
 テンソウの鈴木ミチアキが天井にベース突き刺した店とか」


「なんで突き刺すねん」


「興奮して。穴とか多分まだそのまま」


「かっこいいー」


「30年くらい前の話」


「76年かあ。いい年だな」


「そうそう、その位。プールバーはビリヤード台が置いてあるんだけど
 当然勝手にやっちゃだめ。台使ってる人に勝たなきゃダメとか。
 超こだわり。ウチはエイトボールしかやっちゃだめとか。
 まあ、そんな町で毎晩飲み明かしてたんですわ。オイラは」
 19〜23まで。バイク乗って」


「いいなあ。まじでいいなあ。今度つれてってよ」


「もう、よく分からないかも。
 久々に行ったら、お店の人とか変わってたし無くなった店もあったし・・・」


「そうか・・・」


「スカジャン屋は確実にあります。ここね。
 http://www.dobuita-st.com/shop/prince.html
 あとねえ、ドブ板行ったら絶対行って欲しい店。『ハニービー』
 http://homepage3.nifty.com/rurounotami/izakayaroman_07.htm
 米軍基地の出入り口の真ん前にあって
 うちらの親より上位のおばちゃん達がキリモリしてんだけど
 ブライアン・メイみたいなオバチャンパーマなのね」


「ハハハ」


「屈強な海兵隊さん達と、もちろん英語でやりとり。
 まのあたりにするとカツコイイ」


「カツコエエネ」


「『あんた何にすんのさ。早くしなよ』みたいにね。
 ハンバーガーうまいよ」


「いいなあ!横須賀行きたくなってきた」


「今度行くか?横須賀ツアー」


「行きたい行きたい!!」


「よーし!××と○○も誘って行こう〜〜〜〜♪
 ついでに猿島なんかいってみる?」


「どこそれ?」


「横須賀。無人島なの。
 戦績が残ってるみたいだけど」


「最高」


「じゃあもう少し暖かくなったら企画すんべ。
 あ〜ハニービーのフライドライスが食いた〜い。
 ハラ減った」


「俺も」


そんなわけで、近々横須賀行くかも。
初めての横須賀。
あちこちの店を覗いて、そんで味わい深いプールバーで飲んで。
これは楽しみだ。

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おまけ。その後ついでにこういう話になる。
腹減ったという流れで。


「家?」


「だけど、食い物無し。手頃な。
 カップラーメンの類はあるけど、食べすぎになる」


「じゃあお外に買いに行ってらっしゃい」


「いや、寝るから。
 太るし。食べたら」


「なんらそら。
 空腹に耐えながら寝るなんて_・・・」


「みかんだけはまだ一箱あって」
 さっき一個食べた。飽きるからそれ以上食べない」


「みかん?ひと箱?」


「家から送ってきたやつ」


「みかんって、フライパンで焼いても旨いらしい。
 皮剥いて、薄皮は残してバターで」


「なんだそりゃ。でも、あー。それうまそう」


「デリデリキッチンでやってた・・・・
 ぜひ挑戦してください。
 オイラは挑戦してないけど」


「やってみるわ。適度に焦げ目がつくまで?」


「うん。結果教えてね〜」