「サンキュー・スモーキング」

以下、本来は11月6日週ぐらいの日記に載せようとして
11月2日の木曜に書いたものの、
PCのマザーボードが壊れてファイルが取り出せなくなり・・・
というやつです。
先週23日にようやくPCが戻ってきて、ファイルが見れるようになりました。


今日明日は仕事が忙しくて大変なので、このストックから、・・・となります。

    • -

木曜に会社休んで見に行った映画2本について。


まずは「サンキュー・スモーキング日比谷シャンテ・シネ。
http://www.foxjapan.com/movies/thankyouforsmoking/
ゴーストバスターズ」シリーズのアイヴァン・ライトマン監督の息子、
ジェイソン・ライトマンの初監督作。


父親がコメディ映画の人なので、息子もまたコメディ。
血は争えぬってことなんだろうけど、
歯に衣着せぬブラックユーモアがライトな感覚で全編散りばめられているのが
新しい世代ならではってとこなのか。
初監督だけあって若々しさ反面ぎこちなさもあるんだけど、十分及第点の内容。
腹抱えて笑うってほどでもないが、ところどころクスクす笑えてなかなかいい。
でも僕としてはもっとハチャメチャでパンチが効いてる方がよかったなあ。


アメリカでは「良識的」な人々から
死の商人としてヒステリックに糾弾されまくっているタバコ業界。
そのPRマンが主人公(アーロン・エッカート)。
口先1つで論争相手を丸め込み、煙に撒く。
人呼んで「情報操作の王」
だけどその私生活は別れた妻に息子の養育権を奪われ、
息子と過ごす週末のことばかりを考えるごく普通の男だったりする。
友達は同じく死の商人であるアルコール業界のPRウーマンと銃器業界のPRマン。
この嫌われ者トリオが集まって言いたい放題言いまくって鬱憤を晴らすのが唯一の趣味。


嫌煙主義者たちに誘拐されたり、色仕掛けの女性記者にあることないこと書かれたり、
ハリウッド映画の中でブラッド・ピットジュリア・ロバーツに吸わせることで
タバコの復権を試みたり。そういう、どこまでまじめなんだかおとぼけなエピソードが続く。
そして最後はウイリアム・H・メイシー扮する仇敵、
タバコのパッケージに髑髏マークを印刷する法律を通そうとする上院議員との一騎打ち。
アメリカ映画お得意の、主人公が体を張って演説するシーンが出てきて
こういうの好きな人にはたまらない。僕はとてもたまらなかった。


キャリアを積んだ俳優がやってるのだから
話芸でどんどん人を丸め込んでいくっていうのはできて当たり前の話。
だけどそれを見てて観客の側も乗せられていくってのはやっぱ心地いいんだよね。


ほんとは水曜の夜に見ようとしたのだが、
1日で映画の日だったせいか満員御礼で売り切れ。
「え?そんな人気あるの?」と驚いて木曜に見に行った。
平日の午前中だったけど、そこそこ入ってた。


僕はタバコを吸わないのでなんとも思わないけど、
先進国各国は軒並みパブリックな場所での喫煙を法律で禁止するようになり。
そもそもタバコ1本位掛けられる税金もどんどん高くなっていく。
日本もそうなっていくのかな。
JTなんて経営の多角化著しいじゃないですか。
就職活動のときにJTも受けたんだけど、
資料を見るとタバコだけじゃなくてあれこれ幅広く手がけてて驚いた覚えがある。
今から10年前にして、そう。
ロビイスト活動という習慣が表立って存在しない日本では
この映画の主人公のような
「この業界はこれで是が非でもやってく」ってのを背負って立つ、
間違ってようがなんだろうが擁護するPRマンって出てくるわけがなくて。
なるほど、これがアメリカの文化なんだなあと思わされた。