守護霊もの

短編のアイデアとして考えてるけど、まとまらないものの1つ。
どっちかといえば、映画。


人は死んだとき、無に帰るのではなく霊魂として漂い続けるものとする。
そして、霊魂となって日の浅い初級者は
守護霊として現世の人間を見守るという役割を(神様から?)与えられる。
生まれた瞬間から、最期まできちんと見届ける。
それを全うしたかどうかによって神様が合否の判定を行い、
天国に行けたり、地獄落ちだったり、再度守護霊としてやり直しとなる。


ある日突然死んでしまった若い主人公は
冥界の入り口で諸手続きを経た後に
列の前後に並んでいた人たち同様、守護霊に命じられる。
それまでの暮らしとは何の関係もない突拍子もない場所に赴任となる。
(もちろんそれが大前提だ。知ってる人の守護霊を務めるわけにはいかない)


そこには生まれたばかりの赤ん坊がいて、両親がいる。
そしてその赤ん坊の守護霊となった自分と、両親の守護霊とがいる。
もちろん彼らは霊としてのキャリアは自分よりも長く、
子供の育て方あれこれに関して
あーでもないこーでもないと議論をふっかけられることになる。
丁々発止のやりとり。


守護霊としての振る舞い、導きが
うまくいったりいかなかったりを繰り返していくうちに
やがて子供も大きくなってくる。
思春期を向かえハラハラする毎日となり、気がつくと立派な大人。
会社に入って、結婚して、家を買って、子供が生まれて・・・
いつのまにか主人公が死んだときの年齢を超えてしまっている。
若いときに死んでしまった主人公はそこから先、
何をどうしてあげるべきか分からなくてただ見守るだけ。
そして見守っていた彼(ないしは彼女)が年老いて死ぬ日を迎え・・・
それまでの歳月の喜怒哀楽。


主人公は冥界の入り口にて、ワンランク上の霊として
見守った相手の世話役として出迎えることになる。
霊界のガイダンスの合間にあれこれ話す。
だけど時間はほんの少ししかない。
1時間か2時間程度ぐらいしか一緒にいる時間はない。
そしてそれはすぐにも過ぎ去ってしまう。
いろんな思い出が通り過ぎていく。
2人は話し続けながら現世への入り口へと歩いていく。
主人公は、一方通行でありながら
長い年月を共に過ごした彼(ないしは彼女)を、守護霊として現世に送り出す。


と、まあこんな話。