徹夜明け

先日、だいぶ前の PJ のお客さんと会って飲む機会があった。
「お互い大変でしたね」という話になる。
確かに大変だった・・・
その業界・業務特有の難しいところをよくわからないままシステム化して
作ったはいいものの日々障害対応に追われる毎日。
僕が今所属している PJ とよく似ている。


いろいろと懐かしいことを思い出したが、
何よりもまずしみじみとした気分にさせられたのが
あの PJ でのリリース作業は必ず深夜だったなあということ。
金曜の夜に始まって、土曜の朝まで。
移行作業を行って動作確認をして、明け方始発過ぎの電車に乗って帰る。
疲れきって泥のように眠る。
あの頃は大変だったけど、今となってはそれもなんか懐かしい思い出だ。


その後の PJ ではリリース作業はだいたい昼間か早朝で、
今回の PJ もこれまではそうだった。
昨晩、たまたま深夜リリースとなる。
最初聞いたときは「げっ」と思ったけど、「ま、それもいいか」って気分になる。
作業している間に日付をまたいで、終わったら1時半。
他のメンバーはタクシーで帰ったけど、
僕は朝まで仕事して次の日は休むってことにする。徹夜。
山手線は3本目ぐらいので、丸の内線は始発で帰ってきた。


あの頃と体力的に変わってなくて
2時3時まではそれまで通り仕事ができていたのに、
終わって電車に乗り込む頃には眠くて眠くてたまらない。
1度眠ってしまったら何往復かしてしまいそうになるので必死に堪える。
駅を出てフラフラになりながらアパートまで戻る。
駅の辺りではまだ暗かったのが、
のんびり歩いて帰り着く頃には空は水色っぽい白に染まりきっている。
「あーめんどくさい。どうしようかなあ」と思いながらシャワーを浴びる。
髪も乾かさず布団に潜り込む。
空は明るい。
なぜかちょうど今日はいつも会社に出て行く時間ぴったりに帰ってきた。
テレビをつけたら毎朝見てるニュースのいつものコーナーだった。


徹夜で仕事して、一段落して会社の広いオフィスに一人きり。
まったりのんびり始発電車を待っていたあの時間の、ある種、間の抜けた優雅さ。
「あと1時間か・・・」と思いながらインターネットでダラダラ。
「あー徹夜明けのカップヌードル(ノーマルの BIG)は
 どうしてこんなにおいしいんだろう」と思いながら。


昼頃目が覚めて、今、ぼんやりしている。予定なし。したいこともない。
会社に電話をかけて状況を聞く。緊急の出社は不要そう。
今日は何もせず、CD を聞いたり、DVD を見たりで1日が終わるか。


平日の昼間、することもなく部屋の中にいるってのは
なんだかとても「ムフフ」な気分であって、ただそれだけで楽しい。
ちょっとしたゼイタク。
たまにだったら徹夜もいい。