「metro min.」

東京メトロから「metro min.」というフリーペーパーが発行されている。
営団地下鉄東京メトロに変わった頃に発刊されたのだろうか。
この前初めて手にとって見た。
表紙の写真が「海上楽園」と書かれた色褪せた案内板、
キャッチコピーが「ボクたち亡命します 二泊三日ぐらいで」
そんで台湾の知られざるリゾート地を紹介していた。
他のページでは六本木のバーや「奥多摩ワサビ」「江戸扇子」などなど
東京にちなんだものが取り上げられている。


いいんじゃないの?と思う。
いろんなフリーペーパーを日々読んでるわけではないし
読んでも「R25」ぐらいのものなので比較できないけど、
これはなかなか上質な方ではないか?と思った。
全体的に紙面がカラフルなんだけどどぎつくなくて、
情報も詰め込まず、マニアック過ぎず、流れてる空気がサラッとしていて。
「お手ごろ感」というかバランスのよさを感じた。
僕みたいな人間にはぴったりだろう。
興味のあることにしか目を向けない、アンテナを向けようとしない。
そんな人間が自分の住んでる街のあれこれを帰りの電車の中で補完するには。
(といっても東京という非常に大きな街だが)


僕は丸の内線銀座駅のラックにあったのを持ってきた。
いつもなんとなく気になっていて、
新刊が出るとすぐなくなっていくのを毎朝毎晩会社の行き帰りに眺めていた。
人気があるんだろうな。
もっと早く読んでみればよかった。


この手のフリーペーパーって世の中にどれぐらい出回っているんだろう?
ピンからキリまであるんだろうな。
企業がイメージアップのために出しているものもあれば
地域を中心としたものもあるだろう。
今、試しに「ニッチメディアカタログ」というサイトで
http://www.nichemedia.jp/
地域や配布場所やターゲットなど、検索条件を一切指定せずに
フリーペーパーを検索してみたら668件ヒットした。
この数字、多いのか少ないのか。
東京だと122件。
Metro Min.」も「R25」も含まれていないことから察するに、
あらゆるフリーペーパーを網羅しているわけではなさそうだ。
(まあ要するにニッチなものじゃないってことだよね)
世の中にはまだまだあるのだろうと推測される。
もっと企業よりなのともっと草の根的なのとが。


この検索結果、発行部数も分かる。
例えば東京でよく見かける「ぱど」って東京南版だけで「445,500部」
全部合わせて「1,100万部」ってことでギネスにも認定されているらしい。
初めて知った。東京都民の人口と一緒ぐらい?
発行部数がものすごいとして、どれだけの影響力があるのだろう?ってことが次に気になった。
裏を返すとどれだけ読まれているのだろう?どれだけが読まれないままに終わっているのだろう?
でもここから先のことを知るのは難しいか。


8月の新着媒体として7件。
今この瞬間にも新しいフリーペーパーの創刊準備が日本のあちこちでなされているのだろう。
活況を呈している。ブームと言えなくもない。
かなりの市場なんだろうな。


ここになんらかITを、と考えてみるがとりあえず何も思い浮かばず。