本の話

店番の話、続き

昨日の神保町の古本屋での店番の話の補足。 一日中レジの後ろに立っていたり、受け持ちのエリアの本を整頓していると あれ? この人どこかで見たことあるな、という人が店に入ってくることがある。 しかしどこで見かけた誰なのかが思い出せない。 テレビの中…

奥多摩芋煮会(後篇)

昨日の奥多摩芋煮会の続き。 12時前に旧小河内小学校に到着。 皆さんへの挨拶もそこそこに準備を始める。 妻とⅠさんには芋の皮を剝いてもらい、野菜や肉も切ってもらい、僕はBBQ コンロで火を興す。 着火剤も買ってきたが、なかなか時間がかかる。 持ってき…

奥多摩芋煮会(前篇)

この日は奥多摩ブックフィールドで芋煮会。 6月にBBQを企画するも、まさかの台風直撃。 さすがに猛暑はきつかろうと10月まで延期。 9月末まで30℃越えの日々だったのでBBQかなと思いきや 急に寒くなって熱燗が欲しいぐらいに。 芋煮会にしませんか、となっ…

『怪談狩り』の最新刊を読む

中山市朗『怪談狩り』のシリーズ最新作が届いて昨晩読んでいた。 『新耳袋』の4巻に収録された八甲田山の話の後日談、 封印していたものを断片的に語り直していた。 その内容については差し控えるが、 もちろん八甲田山とは雪中行軍のことであって。 知らず…

『あおもり草子』をもらう

先日泊った浅虫温泉の宿の部屋に タウン誌『あおもり草子』のバックナンバーが置いてあった。 宿の方が「よろしかったら、持ち帰ってもいいですよ」と。 じゃあ1冊か2冊と選んでいたら結局5冊。 なんか申し訳ないことをした。 2006年12月『我が家のアルバ…

木陰というもの

ナショナルジオグラフィック日本版を何年か前から定期購読している。 今日何となく手に取って拾い読んだ。 『猛暑サバイバル』 2021年の7月号だった。 「人間の体には、熱を放出する仕組みが主に二つ備わっている」 ひとつには、血管が広がって皮膚に熱が送…

『'68 十勝沖地震グラフ』

先月の神保町PASSAGEでの一日店長の際に買ったもののひとつが、 『遊歩道 八戸おさむ』さんの棚で買った 『'68 十勝沖地震グラフ《強震の北奥羽-大被害から復旧まで》』 八戸つながりで前から気になっていた棚。 僕らは青森でもミーハーな本が多いのに対し…

寒い日、暑い日

先日神保町PASSAGEの棚で買った椎名誠『零下59度の旅』という文庫を読んだ。 1984年冬と1985年の夏、北島シベリアのヤクーツクを訪れたときの写真と文章。 (写真の撮り方にもよるんだろうけど) 灰色の町、灰色の森。人は皆影のように黒い。 吹雪の町、吹雪…

マーセル・セロー『極北』

「世界の終わり」というテーマが昔から大好きで、いろんな小説や漫画を読んできた。 『北斗の拳』やさいとう・たかをの『サバイバル』なんかも含めて。 先日、神保町PASSAGEに搬入に行って 一通り手続きや作業が終わった後で周りの棚を見ていたら マーセル・…

餌食

先週神保町 PASSAGE で『ほぼ日の怪談 おかえり』を見つけて、思わず買ってしまう。 (ほぼ日は周りで読んでいる人が結構多く、 僕も読まなきゃなあと思いつつこの20年一度もアクセスしたことがない) ほぼ日に寄せられた読者投稿を集めたもの。 『新耳袋』…

PASSAGE / ハリ書房

神保町の共同書店「PASSAGE」に 熊、羊、みつばち、なまけものなど、 名前に動物の入っている棚の集まり「どうぶつ会議」というのがあって この土日はそのイベントで平台を借りて、本を並べる。 毎回テーマを決めていて4回目の今回は「私を変えた1冊」 こ…

「奥多摩ブックラウンジ」

昨日は3か月ぶりに「奥多摩ブックフィールド」へ。 https://okutama.org/ 廃校となった旧小河内小学校の校舎の部屋を2018年から借りて毎月第一土曜に開いている。 元々は出版年鑑を出していた出版ニュース社が2019年に廃業するのを受けて その蔵書を散逸さ…

『限界ニュータウン』続き

金曜に『限界ニュータウン』のことを twitter に書いて青熊書店のタグをつけた。 なんの偶然か次の日土曜、 神保町 PASSAGE の棚主でもある社会経済学者の松原隆一郎先生が 毎日新聞の書評で取り上げましたと、お弟子さんから連絡が。 先生からも直接引用リ…

『限界ニュータウン』

先月末に出た吉川祐介『限界ニュータウン』(太郎次郎社エディタス)という本を読んだ。 https://www.amazon.co.jp/dp/4811808509/ 70年代の土地投機ブームで千葉県北東部に乱造された粗雑な分譲地の多くが、 投機目的ゆえに購入者の多くが住む気がなく当初…

奥多摩ブックフィールドへ(中編)

土曜の続き。 奥多摩湖畔の「のんきや」で昼を食べて、また車に乗って出発。 目指す「奥多摩ブックフィールド」は2kmほどの距離。すぐ近く。 左が「麦山浮橋」方面に向かう赤い橋、 右が「奥多摩ブックフィールド」のあった旧小河内小学校という 分岐に出て…

改めて「青熊書店」の紹介です

最近、棚貸し可能な本屋が都内にチラホラと増えているようですが…… 僕ら夫婦も神保町のすずらん通りにオープンした「PASSAGE」という共同書店で 棚をひとつ借りて、先週土曜、小さな本屋を始めました。 夫が青森、妻が熊本。それぞれの故郷の本を集めて紹介…

「青熊書店」デビュー

昨日の話の続き。 皇居を散歩した後に神保町に戻ってきた。 妻と待ち合わせしてすずらん通りの「PASSAGE」へ。 書評サイト「ALL REVIEWS」が先日オープンした共同書店。 https://passage.allreviews.jp/ 仏文学者の鹿島茂がプロデュース。 その鹿島茂や大澤…

藤子不二雄A先生、逝去

藤子不二雄A先生が昨日亡くなられた。 88歳であったという。 そういえば最近見かけないな、とは思っていたが…… ご冥福をお祈りします。 藤子不二雄世代ど真ん中。 少年時代よりSF(すこしふしぎ)が好きな僕の心は常に藤子・F・不二雄にあった。 しかし、…

『津島家の人びと』

この休みに『津島家の人びと』という本を読み始めた。 数年前、神保町の古書店街の祭りで ちくま学芸文庫の絶版本のワゴンセールがあってそこで見つけたもの。 https://www.amazon.co.jp/dp/4480085386/ 太宰治の一族。 よく知られているように故郷、金木で…

『作家・庄野潤三展 日常という特別』

昨日、石神井公園のふるさと文化館で開催されている 『作家・庄野潤三展 日常という特別』を見てきた。 https://www.neribun.or.jp/event/detail_f.cgi?id=202110171634449995 庄野潤三は妻の持っていた講談社文芸文庫の『絵合わせ』を読んだことがあった。 …

本の福袋

夕方、仕事がひと段落ついて息抜きがてら図書館へ。 妻に頼まれた本を受け取る。 カウンターで利用カードを渡して、書架から持ってくるまでの間、 ふと見ると脇の台に茶色い袋が並べられていて、 「光福袋」と書かれた封が。 脇のシールには「光が丘図書館 …

田河水泡とのらくろ

毎朝、NHK-BS で朝ドラを見る。 『Come Come Everybody』の前に、『マー姉ちゃん』をやっている。 『サザエさん』の長谷川町子の姉が主人公。 今はまだ戦前で『サザエさん』の連載は始まっていない。 長谷川町子は『のらくろ』の田河水泡に弟子入り後、 漫画…

吉祥寺へ、『清原和博への告白』

久しぶりに予定のない土曜。 妻は終日、物語講座のリアルイベント。 じゃあと僕も出かけることにする。 洗濯物を干し終わって、みみたに早めに昼のカリカリを出すと着替えて 吉祥寺行きのバスに乗る。 鈴木忠平『清原和博への告白』を読み始める。 清原が覚…

ラジカセとカセットテープ

妻と妻の後輩ちゃんとの昨日のやりとり。 MDの話になった。 一回り下の後輩ちゃんは高校時代、TSUTAYAからCDを借りてはMDに録音していたという。 曲名をコンポでポチポチ入力したりしながら。 一回り上の僕はカセットテープだった。 妻曰く、高校・大学とカ…

大宅壮一文庫へ

よく晴れた予定のない土曜。 昼前に妻が、仕事の調べ物があって大宅壮一文庫に行くという。 ジャーナリスト大矢壮一が設立した日本唯一の雑誌の図書館。 前から話は聞いていたが、行く機会がなかった。 みみたに昼のカリカリをあげて、車に乗って出かける。 …

『山怪』

この夏は怪談本ばかり読んでいた『新耳袋』のシリーズ全10巻から始まって、 その続編の『九十九怪談』全10巻、『隣之怪』現時点で文庫が4巻をほぼ読みつくして、 他に面白そうなのがないか探しているうちに出会ったのが 『山怪 山人が語る不思議な話』だっ…

自分を表す33冊

以前、妻があるところで話に聞いたという「自分を表す33冊」というのを選んでみた。 なんで33冊かというと、 人生の中で本気になって読む本はそれぐらいの数なんじゃないか、とのこと。 --- 藤子・F・不二雄『ドラえもん 15巻』 ※一番最初に読んだ漫画、一…

人生100年時代

秋に受講する研修の推薦図書として リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著 『ライフシフト 100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社 / 2016年) という本を取り寄せて読んだ。 先進国を中心に平均寿命が延びている。 100歳を超える日もそんなに遠くは…

鯨に飲み込まれた男

昨晩寝ていた時、夢うつつで そういえば鯨に飲み込まれた男の話を小さい頃よんだなあ ということをずっと考えていた。 リーダーズダイジェスト社の大型本のひとつに 『世界不思議物語』というのがあった。 古今東西の不思議な出来事を集めた図鑑のように大き…

怖い話

辛いものと怖いものはよく似ている。 ダメな人は全然ダメ。 いける人はもっともっと刺激の強いものとなってしまう。 相変わらず休みの日は『新耳袋』のシリーズを読んでいる。 ほんと怖い。 下の部屋で一人読んでいると、何かいるんじゃないかと嫌な感じにな…