The Pretenders

訳合って、昨日 The Pretenders のアルバムを買う。
3枚目の「Learning To Crawl」と4枚目の「Get Close」
どうしても買う必要は無かったんだけど、
昨日の昼、客先での打ち合わせの前に HMV で CD を眺めていたら
ジャケットがかっこいいので思わず買ってしまった。
このところ風邪気味で打ち合わせが終わるとすぐ帰る。
さっそく家で聞いてみる。


「かっこいいじゃん、これ」
もう15年以上前になるのか!?
高校時代にレンタルでベストアルバムを借りてきて聞いて、それっきり。
そのときは特にいいバンドだとは思わなかった。
普通にどこにでもある、女性ヴォーカルのギターロックバンド。
それ以上の印象はなし。
「Don't Get Me Wrong」がよくテレビ番組で使われるので時々耳にして、
「あープリテンダーズだ」と思うぐらい。


この年になって初めて、そのかっこよさに気付いた。
そういうのってたくさんあるよね。30過ぎてその良さに気付くもの。
10代でプリテンダーズのかっこよさがわかるってなんかありえんわ。


3枚目の「Learning To Crawl」の方がいいね。
贅肉を削ぎ落とした、シャープでタイトなロックンロール。
オリジナル・メンバーを2人ドラッグで相次いで亡くして、
それでもバンドがやりたくて再始動した直後のアルバム。
漲ってんだよね。「バンドやりたい」って思いが。
それが素直に出てる。そういうアルバムって、聞いてて嬉しい。
これから先何年も聞いてくんだろうなあと思った。
1曲目の「Middle Of The Road」がやっぱ最高。
後半吹き鳴らされるハーモニカは聞いててゾクゾクする。
ロック・ミュージックの醍醐味がギュッと濃縮されている。


4枚目の「Get Close」はまたしてもメンバーが大きく入れ替わって
マイルス・デイヴィスジェームズ・ブラウンと競演したT・M・スティーヴンスや
Pファンク出身でトーキング・ヘッズ「Remain in Light」にも参加していた
バーニー・ウォーレルがメンバーとして加わり、
プロデューサーもジミー・アイオヴィンとボブ・クリアマウンテンと
一気にアメリカナイズされる。
音も妙に洗練されてて、悪く言うとなんかいきなりスタジアム・ロックになっちゃってて。
でもポップなギター・ロックとしてはこれ、80年代の最高峰の1つなんだろうな。
「Don't Get Me Wrong」が入ってるのはこのアルバム。


そういえば次作では確か元 The Smithsジョニー・マーが参加したんだっけか。
後年のアルバムでは「Viva El Amor」ってのがかっこよかった。
中古で500円ぐらいで投売りされてんだよな・・・


日本ではあまり語られることは少ないけど、
ロック界、特に女性ミュージシャンたちの間では
クリッシー・ハインドの影響ってものすごく大きそう。
例えば、シェリル・クロウなんてもろ、クリッシー・ハインドに聞こえる。
そう思うのは僕だけか?曲調も歌い方もそれなりに違うけど、
音楽に対する姿勢であるとかとても似てるんじゃないか?