青森について考える

新規事業のワークショップで僕が所属しているチームが
「地域の活性化」をテーマにしているせいか、
21世紀入ってからの青森県青森市の不況っぷりについて、
今回の青森帰省ではあれこれ考えさせられた。
休みの日も国道を全然車が通っていない。スカスカ。
これもガソリンが高いから?そんなわけないよね。
いったいどうしたら活性化が図れるのか?


そもそも、9月の快晴の休みに、青森市の人たちはどこにいるのだろう?
人口激減したわけでもないのに。
家にいたのだろうか?
シャッター街となった新町だけではなく、
バスに乗って見かけたあちこちで店が閉まっている。
じゃあ彼らはどこで物を買っているのだろう?
郊外の大型店舗?全国チェーンの。
沖館のGEOは店舗を大きくして移転していた。
駅前に吉野家ができていた。
これがつまるところ経済のグローバル化というものなのか・・・


シャッターの下りた店舗に対して、助成金を出して安く借り受けられる制度があるみたいで、
夜店通りでその貼り紙を見た。
手は打っている。
だけどこれだけじゃ同じことの繰り返しではないか。
(すいません、偉そうなこと言って)


正直、何をどうしたら活性化するのか僕には分からない。
たまたま見かけた「RAB祭り」みたいな大型のイベントがもっとあればいいのか?
でもそれも集まるのはその地域の人ばかりで、県外からはわざわざ来ないだろう。
やっぱねぶたとスキー・スノボか?
それ以外に観光資源はないのか?
三内丸山遺跡はもう忘れられたのか?


ここ何年か「夏の魔物」というロック・フェスが開催されていて、来週あるみたいだけど。
http://natsunomamono.fc2web.com/
今回うまくタイミング合ったら見れたのか。ちょっと惜しい。
くるりBRAHMANが出て、ラフィンノーズに頭脳警察だって。
JITTERIN'JINNに三上寛少年ナイフの名前もあった。King Brothers の名前も懐かしい。
会場は県営のスケート場か・・・
カーリングの「チーム青森」が出場した世界選手権がここで行われたことを思い出す)


これは偉いなあと思う。続いてて。
これぐらいの規模のフェスなら北海道や秋田・岩手からも人は集まるだろう。
年に1回のフェスだけじゃなく、定期的に市内でイベントもやっているようだ。


結局はこういうイベントを企画して続けていく若者たちに期待するしかないのだろうか?
例えば、僕みたいな東京在住の出身者には何ができる?
県人会の集まりみたいなのっていくらでもあるんだろうけど、
そういうの一切関わってこなかったというか
どこに何があるのかしらなかった僕でもできるようなことはあるのだろうか?


新規事業のワークショップに参加していて1つ分かったことがあるんだけど、
何事も売れる、物になるにはストーリーが要る。
シナリオというよりはビジョンに近い。
だけどそんなバクッとしたものではなくて、なんというか、
ターゲットとなる人々を一定の順路を経てゴールへと導くもの。
マーケティング」と言ってしまえばそれまでかもしれない。
とにかく、そういうものがないように僕は思った。箱を作っておしまい。
予算を計上して何か建てるのはいいけど、それってどこにどういうゴールがあるの?
初年度の売上目標とかそういう無味乾燥な数字じゃなくてさ。
身近な建設業者が儲かればいいっていう利権でも無くてさ。
ストーリーは、関わっている人たちが共有するものでもある。
熱い思いを抱かせる何かを秘めている。


夏の魔物」にはなんかそれがありそうに思う。
だからこそ、続いていける。