バンコク その10

okmrtyhk2008-09-29


18時にロビーで待っているとガイドの方が迎えに来る。
HISのバンに乗る。
バンが用意されているということはオフィシャルな観光なんだろうな。
なのに僕らはニューハーフショーのチケット代しか要求されていない。
どうなっているのだろう?ちょっと不安になるが、「ま、いいか」と思う。
とにかく、今回のガイドの方は仕事熱心なのだろうと結論付ける。
家帰って自分の時間を過ごしたかったらわざわざ「夜の予定は?」なんて聞かないだろう。


交差点で車が止まると子供たちが雑巾を持って駆け寄ってきて、フロントガラスを拭いてチップをねだる。
僕らが乗った旅行会社の車には近寄らない。
ガイドの方は「恥ずかしい」と言う。
どこかの国で同じようにスポンジを持って駆け寄る国を見たなあ。
ペルーだったか、メキシコだったか。


まずはナイト・マーケットへ。「スアン・ルム・ナイトバザール」
隣には日本人の大使館があって、その反対隣にはムエタイの行われるスタジアムがある。
ここは本来今年取り壊しのはずだったのだが、あれこれの諸事情で市場が居座り続けている。
来年はなくてなってるでしょうとガイドの方は言う。
ニューハーフのショーが20時半からなので、ここで2時間過ごすことになった。
食事も中のフードコートで。


取り立てて買いたいものもないし、2時間は暇だなあと最初思った。
でもそれは間違いで、あれこれ見ていたらかなり楽しかった。
店番がいなくてどっかで油を売っている店ばかり。
のんびりとした時間が流れている。しつこく売りつけることはない。
スピーカーから流れるのはタイのポップス。


観光客相手のお土産屋が多い。
一坪ぐらいの大きさ。それぞれの店が1つのジャンルの専門店で、
タイの民族衣装テイストのスカートだけとか、キャミソールだけとか。
車のTシャツしか売っていない店もあった。
世界どの国でも見つかるような、冗談系のTシャツの店とかね。
「Enjoy Coca-Cola」のようなロゴで「Enjoy Cocaine」とか。
ケンタッキーが「Kill Fucking Cournel」となって、カーネル叔父さんに角が生えていたり。
ヘビメタ専門の黒Tシャツだけの店もあったなあ。
AC/DC や Iron Maiden や Misfits に混じって、
黒いジャケットだからか The Beatles「Let It Be」があった。
黒地のタイ観光土産Tシャツもあったな。
観光土産系のTシャツはトラを描いたものや、ムエタイを意識したものが多かった。
タイのコカコーラをあしらった真っ赤なTシャツを買おうかどうか迷って結局買わず。


アメリカのアニメをプリントした古着系Tシャツを売ってるとこがあって、
Mighty Mouse のTシャツを1枚買った。170バーツ。500円ぐらい。安い。
どうせこういうのって1回着たら伸びたり色落ちすんだろうなと思って
日本に帰って洗濯してみたらどっちもなし。意外としっかりしていて驚く。
だったらもっと買ってもよかったなあと残念がる。
いろんな店のいろんなTシャツを諦めたんですよね。
ロック専門の店の weezer とか Sonic Youth とか。
ものすごく薄手の生地でこれは絶対洗濯あかんやろと。そもそもバッタもんだし。
Sonic Youth は「Goo」のジャケットのやつで。そもそもこのジャケットがかっこいい。
「I Stole Mys Sister's Boyfriend」の例のやつですよ。
最近のバンドだと Voxtrot があった。
あと、その近くに(たぶん)服飾デザイナーの卵が
自分で作った服や仲間が作った服を(たぶん)売ってる店があって、
その店で見かけた「金儲けして喜んでいる毛沢東と中国の民衆」をイラストにしたTシャツ。
風刺としては強烈で面白いんだけど、これさすがに着てあるけんよなあと。
ネイチャー・エコロジー系のTシャツを売ってる店で古着のTシャツを1枚買う。
なぜここのを選んだのかはよく分からず。
最初の方に入った店で、とりあえずなんか買うかと思っていたから、ただそれだけ。


時計とか壁紙とかその他オーナーの気に入ったものを売る店があって、
そこで見かけた壁掛け時計がセンスよくて一目ぼれして買った。
「欲しい!どうしても!」と思ったのはこれだけかなあ。
カラフルな配色の金属の円い皿に時分秒の針をつけただけのもの。
900バーツ。高かったけどこれは絶対いい。
どれも「igloo」って書いてあるんだけど、バンコクでは有名なのだろうか?
それとも世界的に有名?
日本に帰ってきてからずっと気になって仕方がない。
大型の、一昔も二昔も前の、というか1950年代ぐらいのデザインの大型のラジオも
「igloo」のロゴがついて売られていた。
これら、輸入して雑貨屋で売ったら絶対売れると思う。


バドワイザーハイネケンの空き缶を細工して人形にしている店があった。
これも「いいね」と思ったんだけど、
これボストンバッグに入れて運んだら確実に潰れるだろうなあとやめておく。


フードコートへ。
ステージでは若い女の子をボーカルに据えた若い男の子たちのバンドが演奏している。
はっきり言って全然うまくない。洋楽のカバーが主体。
僕らが入ったとき、カーペンターズを演奏していたような気がする。
途中でバンドが変わったのか、もう少し聞ける内容になった。
ダンサーの男の子がバク転を披露していた。


ここのフードコートはクーポンを買って、それと食べ物・飲み物を引き換えることになっている。
僕らはクーポンをいくら買うべきかよく分からず、適当に買う。
最初先輩が100バーツ分買ったんだけど、ビール1リットルを頼んだら450バーツで全然足りない。
売り子の女の子にしてみればクーポンだろうがなんだろうがどっちでもいいみたいで、
残りは現金で支払った。


席に着くとすぐに売り子の女の子が「飲み物はいかがですか?」と近寄ってきて、メニューを差し出す。
可愛い子ばかり。バイトなんだろうな。大学生なんだろうか。


片側は飲み物とクーポンの屋台、片側はタイ料理の屋台。
せっかくだから安く庶民的なタイ料理を味わいたかったんだけど
僕ら3人とも昼のバイキングを食べ過ぎて、余り食欲なし。
軽くつまめるものってことで、目についた店でシーフードのグリルの盛り合わせをオーダーする。
エビとカニイカ。その場で焼くからとても時間がかかった。
本当は大皿で400バーツのところを、半分の量にして200バーツにしてもらった。
焼きたてはやはりうまかったね。


集合時間20時までもうあと時間がない!っていうのに、
市場の中に足のマッサージを15分からやってくれる店を見つけて3人して入る。
初めてのタイ式マッサージ。
オイルをつけて足の裏や太股を揉んだり、叩いたり、コリをほぐす。気持ちいい。
こんなにいいならもっと時間を取って、と後悔する。
明日また時間を見つけてマッサージしてもらおうと決める。
僕のところにはおばさんがついて、後輩のところにはまだ10歳ぐらいの少年。腕に刺青をしている。
学校が終わったら市場に来て、一家総出で生活費を稼いでるんだろうなあ。
料金は100バーツ。後輩は律儀にもチップを50バーツつける。僕と先輩は無し。気の毒なことをした。
それにしてもマッサージがこんな気持ちいいものだとは。
日本でも足裏マッサージに通いそう。目覚めたね。