「いいでば!英語塾」

イシス編集学校にて、
青森を訪れた方が面白いものがあると紹介していたのが
「いいでば!英語塾」


以下、この番組について僕が返答として書いたこと。

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『いいでば!英語塾』知らなかったです。
というか、青森在住の方のブログを拝見すると
時々その名前を見かけるんですが、これまでスルーしてました。
たまに帰省してもテレビを見ることは無く、
1日中、雪かきをしていたり(と言うともっともそうですが嘘です)
本を読んでたりで・・・
○○さんが挙げられていたTouTubeのリンクで初めてモノを見ました。


(Vol.77)http://jp.youtube.com/watch?v=ipLbH1PSQ6c&feature=related



なるほど。
ATVで黒石八郎というと、土曜の夜、
世界ふしぎ発見!」が終わった時間帯の短いスポットで
放送されていた「トーク笑・なまるが勝ち」の後番組か?
と思って Wikipedia で調べてみたら当たらずとも遠からず。
この辺、語りだすと長くなるので割愛。


やはり個人的に気になるのはレポーターのレイチェル安藤
割とかわいい。メガネフェチにはたまらない。
「でもこいつ、絶対津軽弁ネイティブじゃないだろ!」
と思って調べてみたらやはりそうだった。
発音ちがうもん。というか、後付け学習型だよね。
何を好き好んで大阪育ちでアメリカの大学出て、
青森のアナウンサーになるんだろう・・・
それだけテレビ業界って狭き門なんだろうな。
この辺もまた、語りだすと長くなるので割愛。


で、本題。
○○さんがサンプルとして貼られていたリンクの回以外に、
その後5つほど見てみました。
挙げられていたNo.77では「懐中電灯の電池が切れたわ」が例題でした。
(そんなフレーズ、日常生活でよう言わんわという突っ込みはさておき)
これが英語と津軽弁とで「翻訳」されて、解説されます。


面白いのは英語じゃなくて、津軽弁の方ですよね。
思わず僕も使わなくなって久しく、忘れかけていた津軽弁がよみがえりました。
「んだんだ、たすかにそすたかんじですかへてたべな」
(そうだよね、確かにそういう感じで教えただろうね)


ただ単に津軽弁が面白いっていうだけじゃなく、
「例題の文章がある→英語にする」というありがちな英語学習番組じゃなく、
さらにそれを一ひねりして
「例題の文章がある→英語にする、かつ津軽弁にもしてみる」
っていうのが面白いんですね。
しかもそれが、日々津軽弁を話している一般視聴者に
「わざわざ」津軽弁のレクチャーをするという。


はっきり言って、青森で英語を使う機会なんて皆無です。
僕は高校3年間まで青森でしたが、学校の外に出ると英語は不要でした。
そういう人たち相手に、英語を教え、かつ、津軽弁を教えるということ。
つまり、津軽弁は英語と相並ぶ未知なる言語として
再発見される必要があったのだということ。
そういう新鮮さがあったんでしょうね。


(実はその再発見のコンセプトは
 「トーク笑・なまるが勝ち」と一緒なんですよね。
 この津軽弁わかりますか?と街行く人に聞いてみるという)


と、ここまで書いてきて津軽の当事者だった僕からの視点の意見ですが、
津軽の外で生まれ育った○○さんからするとやっぱちょっと違うのではないか。


1つのフレーズが別々の言語(英語・津軽弁)にパラフレーズされていって
全然別物になる、本来の用途からしたら別のコミュニケーションとなる、
でもそれが教育番組のパロディという形式を借りて
1つの番組にまとまっていく、その不思議さ。そのムリヤリ感が面白い。
津軽の人からしたら、英語という異物が津軽弁と並列になる不思議さ。
津軽の外の人からしたら、津軽弁という異物が英語と並列になる不思議さ。
とにかく、シュールな3分間。


(なのに、
 前者の人からしたら、「英語もたいしたこと無いネ。おらほの言葉と一緒で」
 後者の人からしたら、「津軽弁は英語に匹敵する難しい言葉だ。うーむ」
 という差異が生まれたりする。
 そういう構造も実はまた、おもしろいんじゃないかと)