母の風邪はよくならず(12/30)

母の風邪はよくならず。午前中病院に行って、帰ってきて寝込む。
今日の昼、夜、明日の朝と食べるのを総菜屋に買いに行くように言われる。
僕としては冷蔵庫にあるものを淡々と食べていればよく、昼は納豆ご飯のみで済ませたのだが、
母が何度も言うので買いに行くことにする。コロッケやカツといったフライものを。
もらい物の崎陽軒のシウマイやローストビーフがあるので、
晩酌だけで言えば既にしてそれなりに豪華なんだけど。


ついでにバス停のミニストップへ。
コーヒーとエビカツサンドを買って、空いている席につく。
ノートPCを広げてネットに接続する。
昨晩風呂の中で考えた編集学校の回答を送信する。


昼時ということもあって奥の席は小学校4年生ぐらいの子供たちが
インスタントの焼きそばを食べながらコーラを飲んでいた。
DSかPSPで遊びながら。
僕は古い世代の人間なのか、
「年末だし、親だって家にいるんじゃないか。何か作ってやったらいいのに」と思う。
余計なお世話なんだろうな。僕なんかには想像もつかない事情があるのかもしれない。
いや、ある種の若い両親にとっては、事情そのものが、そもそもないのかもしれない。
親は恐らく僕と同じ世代で、
昼にインスタントラーメンを友達と食べるのが当たり前と言っちゃ当たり前で育った。
それがミニストップになったというだけ。
もしかしたら、目くじら立てることはないのか。
とはいえ、僕に子供がいたら
お金を渡してミニストップで食べなさいと言って送り出したりはしないと思う。


その隣には中学生の女の子2人。
昼にカップラーメンを食べて(なんと「味の札幌」の「味噌カレー牛乳ラーメン」)
そのまま誰それが誰それと付き合ってるとか嫌ってるとかキャッキャと騒ぎながら
年賀状を書いていた。
この辺いったいは他にファーストフードと呼べるものが何もない。
マックもミスドもバスに乗って遠くまで出掛けないとない。
そう考えると、他にもっと中学生がいてもいいようなものなんだけど、見かけない。
中学生たちはどこで時間を過ごしているのだろう?


総菜屋へ。
エビよせフライ、カニ爪フライ、メンチカツを1個ずつ、
ほうれん草とツナのサラダを200g。
後で母から聞いた話によれば、中学・高校の後輩のお母さんが始めた店だという。
貼り紙に、80代の女性が26日の午後から行方不明で
近所の消防団を中心となって捜索している、とあった。


帰ってきて、「コンゴ・ジャーニー」の続きを読む。
上巻をほぼ読み終えて、17時を過ぎて銭湯へ。
アフリカ奥地の珍しい鳥や蝶の学名やその特徴を挙げながらの割と学術的な旅。
さまざまなとんでもないエピソードと考察の乱反射は読んでいて面白いが、
ブルース・チャトウィンのような冥福しがたい乾いた叙情性には乏しい。
しかしこれはこれでなかなか愉快で、読ませる。


スペインのギタリスト、アンドレス・セゴビアの演奏10枚組を1枚ずつ聞いていく。
クラシックの人なのでヨハン・セバスチャン・バッハの曲を演奏したりしている。
静謐な音が心にしみる。これははまりそうだ。


吹雪いたり晴れたりを行ったりきたりする1日だった。


銭湯へ。珍しく混んでいた。
若者が父親の背中を流しているのを見た。


帰ってきて夕食。
昼に買ったフライを温めて食べる。
母は昼に作ったおかゆと「貝焼き味噌」
水に触れると気分が悪くなると母が言うので、
食べ終えて母の代わりに洗いものをし、米を研ぐ。


夜、早々と寝た母のところに行くと、真っ暗な部屋に小さな音でラジオがついている。
消し忘れかなと思うと母はそうじゃないと言う。
毎晩、ラジオを聴きながら眠っているのだと。
一人きりでさびしくて人の声がないと眠れないのか・・・
以前帰省したときはこんなことしてなかったのに。