高校時代の友人たちと飲みに行く(1/2)

今年の初夢。
青森にいる僕は、青森のどこかの都市のどこかのデパートの中にいる。
(夢の中にありがちな話として、僕はその場所を初めて見るのに、青森と信じている)
年末なのか年始なのかガラガラを回すクジを引いている。3回引いてハズレ。
クジはそろそろ終わりが近づいていて、だけど1等がまだ出ていない。
空けてみると、残り少ない中に確かに1等の玉が残っている。
試しに回してみたらその1等の玉が出てきた。
でも、これは正規に回したものではないため、僕のものにはならない。
1等の玉がまた元に戻される。
残り少ない期限の時間までに僕がもう1度引けばいい。クジは5000円の買い物で1回。
僕は急いでデパートの中を、DVDのコーナーや本屋を見て回る。
しかし、欲しいものは何もない。
終わりの時間が近づく。なのに僕は悠長にこのDVDはあーだこーだと無駄に吟味にしてるだけ。
・・・メタファーとして、非常に分かりやすい。
僕はこういう2009年を過ごすんだろうな。


8時に起きて箱根駅伝
2区の山梨学院のモグスは素晴らしかったねえ。
あれぞ孤高の戦い。僕としては殊勲賞をあげたい。
3区の早稲田、竹澤もよかった。強いランナーの走り、しかと見届けた。
・・・などなどありつつも、往路はまさかのダークホース東洋大学が優勝。
今年は5区のデッドヒートが素晴らしかったですね。
早稲田・東洋の追いついて、抜いて、抜き返して、再度抜いてという展開も手に汗握ったけど、
その前の山梨学院が追いついて、一瞬抜いたあの場面に男としてしびれた。
その後どうなってもいいから、母校を往路優勝へと導きたくて無謀な勝負に出る。
結果負けたけど、これぞ箱根駅伝だよなあと。


箱根駅伝の合間に、東京に戻った日の夜に受け取るための荷造りをする。
会社へのお土産。あちこち親戚からもらった海産物。
たくさん買い込んだ割りには飲まなかった焼酎やビール。
そして部屋の中の本。学生時代に読んでこっちに運んだのを、
少しずつまた東京に移していこうと。


朝、煮しめ
昼、イカメシ。


母の体調は一進一退を繰り返す。


銭湯に入りに行って、バスに乗って市街地へ。高校の同級生たちと飲む。
15時。まずは「味の札幌大西」で「味噌カレー牛乳ラーメン」を食べる。
うまい。ほんとうまい。ラーメンとしての完成度がこれはやっぱ高いね。
今頃カップ麺になったり全国的に評価されるというのも、遅いよね。遅い。


店の中でいざラーメンを目前にして、携帯電話が鳴る。
母から。今から病院に行って点滴を受けると・・・
今日は調子よさそうだったが。へこむ。


善知鳥神社に初詣。
おみくじを引いたところ、「吉」
でも内容はどれも「よし」とあった。
「このみくじにあたる人は、憂い散じて喜びに向かいます。
 日待ちにましてよくなります。
 だんだんに黒雲のうらをはなれて光り輝くとなり、
 おいおい幸福きたるべし」


集まりまで時間があったので、ブラブラする。
善知鳥神社を出て、海手沿い、本町の方まで歩いていったらショーウィンドウに
freitag を並べている店を見つける。「archive」という名前。
前回来たときには探し回っても見つけられなかったのに。
探してないと、かえって見つかる。
このショーウィンドウにかっこいい赤の「BOB」(トートバッグ)を見つけて一目惚れ。
\24,000と高かったのに、ふらっと買ってしまう。
洋服を売っている店。いい雰囲気。
2日が初日だったようで、30過ぎの店員たちの友人たちが次々に訪れては新年の挨拶をしていく。


母から再度電話が掛かってくる。
「今、病院にいるんだけど、お医者さんに点滴打つほどじゃないって怒られて、今、帰るとこ」
もー、何してんだよ、わざわざタクシー乗って無駄なことして、寝てればよかったじゃんと一瞬思う。
しかし、今回のことは「手順」として必要だったのだ。風邪を治すには。
誰かに、「よくなってる」と言ってもらう必要があったのだ。


1時間以上暇があって、アスパム青森県観光物産館)に入ってみたりする。
オープンして20年近くになるのか。まだ営業しているのが驚き。
1階のお土産屋はまだいいとして、
2階の360度パノラマの映画館とか最上階の展望台とか客は入っているのだろうか?
2階の案内所では黄色の制服を着た若い女性2人が暇そうに津軽弁で話している。
ねぶたを飾った大きな部屋の一角にこぎん差しのコーナーがあって、
おばあさんがのんびりと針を刺している。
特に見るものはなくて、すぐ外に出る。


成田本店で本を眺めているうちにSFのガイドブックを見つけて買う。「SFベスト201」
エドガー賞の短編部門の歴代の受賞作品を集めたのが発売されているのを、
買おうかどうしようか迷った。
アメリカ探偵作家クラブ主催、つまり推理小説エドガーはもちろん、エドガー・アラン・ポー


最後アウガで暇をつぶす。
正月だったので手相を見てもらおうと思ったのだが、占い師が2人いてどちらも客がついていて、
さらに何人か待っていた。諦める。


かまくら」へ。
高校の同級生の何人かが年末年始、ここに集まって飲んでいると聞いて、
いつか僕も行きたいと思っていた。
この日集まったのは僕を入れて3人。奇しくも3年前、オハイオに行った面子と一緒。
(3人とも東京に住んでるので何もわざわざ青森で飲まなくても・・・、と3人とも思う)
31日は別の高校だった人たちも合わせて盛大に集まったという。
青森でライブしたミュージシャンが打ち上げで訪れる店。
壁や冷蔵庫などあちこちにサインが。
読めない文字の固まりの横に「←ユニコーン」とあったり、
同じく、「ex. JUN SKY WALKER(S)」とあったり。
茄子の漬物、チーズ入りの玉子焼き、納豆焼きそば、ツナチャーハン。どれもおいしかった。
田酒と豊盃があって、飲み比べ。
田酒は冷で吟醸から途中、熱燗で山廃へ。ほんと田酒はうまいねえ。
一人、今から東京に戻るってことで青森駅へ。2人でサシで飲む。
あれこれと話す。高校時代のこと。現在のこと。これから先のこと。
誰それはそろそろ結婚だ、誰それは子供が生まれるとか。
その他、話題はあっちに行ったり、こっちに来たり。


「青森って鎖国すべきじゃね?自給自足できんだし。
 果物はリンゴ以外存在しない!
 教科書から『みかん』と書かれたのを全部黒く塗りつぶす!!」


下北半島でさ、今、ワイン作ってらんだって。場所は忘れたけど。
 でも作り始めたばかりだからまだ若いっつうか渋い」


22時を過ぎて、バスはもう走っていない。
タクシーに乗って帰る。