大田黒公園

先週の金曜行った病院は荻窪駅の南側。
荻窪にはこれで10年住んでるけど、南側は駅前の商店街以外ほとんど歩いたことがない。
病院は地図を見る限りかなり分かりにくい場所にあって、かなり遠回りしてようやく到着した。
帰りに、もっと近道があるはずだと全然違う道を歩いていく。


地図をもう一度見返してみると、近くに「大田黒公園」ってのがあって、
なんだろう?初めて聞いた。行ってみることにする。
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/map/detail.asp?home=K00740


住宅街の中の小さな日本庭園。
石畳を歩いていくと、木漏れ日に囲まれた静かな池に出た。
一周してみる。中は鯉が泳いでいる。
平日の午前中だけあって、僕以外誰もいない。
正に、都会の中のオアシス。
こんな公園があるなんてこれまで知らなかった・・・
この日は初夏のような陽気で、僕はTシャツ1枚で歩いていた。
4月だから風はまだ冷たく、降り注ぐ日差しがとても気持ちよかった。
ここの東屋でのんびり本を読むためだけに、平日、会社を休みたいと思った。


それにしてもなぜ、「大田黒公園」という名前なのか?
公園の隅にレンガ造りの家が建てられていて、その前に公園の由来が掲示されていた。
元々は大田黒元雄という人の私邸だったのが、
没後個人の遺志により公園にと杉並区に寄贈されたのだという。
ではその大田黒氏とは?
家の中に入ってみる。
故人の経歴のところに、NHKラジオの人気番組「話の泉」の解答者として活躍、とあった。
楽家。若いときイギリスに留学してドビュッシーやストラビンスキーを日本に紹介したという。
部屋の真ん中には100年も前に作られたスタインウェイが置かれている。
このピアノ、老朽化が激しく保存のための寄付を募っていた。
一口500円。申し込むと受付で絵葉書のセットを差し上げますとのこと。


茶室もあって、一般に貸し出ししているようだ。
入場無料、ただし開園は夕方17時まで。
荻窪の名所として、訪れる価値あり。