昨晩は早く帰ってきた分、Tsutaya Discasから届いた映画を観ていた。
『カミーユ・クローデル』
19世紀末から20世紀初頭にかけて実在した、フランスの女性彫刻家の生涯を描く。
あまりの才能ゆえにオーギュスト・ロダンの弟子となり、やがて愛人となるものの。
三角関係の果てに捨てられ精神を病み、生み出した作品を自ら破壊する。
そして…
最後、ぞっとした。
イザベル・アジャーニが一世一代の名演技を披露。
若々しい無垢な愛から狂気の愛までをイッキに演じきる。
人々から理解されない孤独な女性の人生、という点では
メリル・ストリープの代表作『ソフィーの選択』を思い出した。
よく似ている。
弟の外交官にして詩人、ポール・クローデルが狂言回し的存在となる。
どこかで聞いたことあるなあと思いながら見てて、
後で調べてみたところ特に接点はなし。僕は誰かと勘違いしているようだ。
学生時代にロマン・ロランやステファヌ・マラルメと、
後にヴァーツラフ・ニジンスキーやアンドレ・ジッドと親交を結んでいる。
外交官時代には日本にも駐在している。
1921年(大正10)から1927年(昭和2)まで。
『孤独な帝国 日本の一九二〇年代』という本を著している。
Wikipediaには「渋沢栄一と協力して日仏会館を発足させた」とあった。
伝記的要素で補足するとこのカミーユ・クローデル、
ロダンとの蜜月の間に『カレーの市民』の製作を手伝い、
絶縁した後はクロード・ドビュッシーと交際していた。
それがうまくいかずに、ロダンの元へ戻ろうとしてまた破局を迎える。
そしてロダンに対して被害妄想を抱くようになる。
むしろロダンとしては援助したかったようだ。
カミーユ・クローデルの作品の写真がないか漁ってみると、ここが一番いいか。
「カミーユ・クローデルの作品にみる病理」
(ちゃんと読んでないけど、内容も興味深い)
http://www12.plala.or.jp/solaris_works/reports_007.html
映画の中に登場する彫刻の実物がいくつか。
最後、驚いたのが。
「ユマニテ」や「フランドル」のブリュノ・デュモン監督が
ジュリエット・ビノシュを主演にカミーユ・クローデルの映画を撮るらしい。
http://eiga.com/news/20111128/6/
すごい組み合わせ。