ビールかけというもの

時々身の回りの人に話すことなんだけど、
死ぬまでに一度は「ビールかけ」をしてみたい。
そのためには何かに優勝しないといけない。
しかも無茶苦茶テンション上がるやつ。
アパートのユニットバスでひとり缶ビールを頭からかぶっても、
それは「ビールかけ」にはならない。


今、Wikipedia を見てみたら日本初のビールかけは
1959年の南海ホークスによるリーグ優勝とのこと。
なんだか高度経済成長の匂いがする。
アメリカでシャンパンをかけ合っているのが起源となる。


(批判を恐れずに言う)
今思うと大学のときにやっておけばよかった。
寮の中庭であれサークル棟の裏であれ、場所と時間はいくらでもあった。
学園祭の最終日なんて夕方から敷地内のあちこちで
いろんな集団が酒盛りを始めて、ハイテンションで池に飛び込む。
バシャバシャと汚れた水を掛け合う。あちこち入り乱れて。
あのときなんでビールかけをしなかったのか。悔やまれる。
逆に言うとあの頃は変に純粋で意外なところにモラルがあったのか。
せっかくのお酒を飲まずにこぼしてしまうのはもったいない、
金ももったいない、というような。


そういえばあのとき、はしゃいで率先して飛び込んでる年もあれば
(大学院生になっても飛び込んでいた)
学園祭実行委員会にビデオ撮影を頼まれて、火の見櫓みたいなのに登って
高いところからその光景を醒めた視点で眺めている年もあった。
一言で言えば酒池肉林。一生忘れられない光景だ。
人間ってここまで無邪気にはしゃげるものなのか。
それが、360度どこを向いても際限なく広がっている。
11月だというのに、女の子によっては気がきくのか水着を着ている。
どういうことなのか笑顔で殴り合っているグループ。
万歳三唱して胴上げして、池に放り込まれるのが3人、4人、5人…
あ、あの茂みの陰で行なわれているのは…


あのときのビデオはどこに行っただろう。
公開されて Youtube にでもアップされたら相当やばい。
そんな時代じゃなくてよかった。
今はもうさすがにやってないか。