熊本旅行 その3

5/3(土)の続き。

14時半、お城を出て大通りを歩いていくつかある鶴屋デパートのうちのひとつへ。
古びた昭和のデパートかと思いきや案外ハイカラだった。
本館?の入口隅に掲げられていた屋号の表示には「鶴屋万貨店」とあった。
百貨店ではないんですね。
デパート内の施設「くまもんスクエア」へ。
15時からくまモンが登場するというので行ってみる。
10分前に着いたのであるが、この時点で入場規制。
外で待っている人たちが何重にも取り囲んでいた。
その中に混ざってみる。5分前にくまモンが登場。
分かっているファンは出待ちしている。外で待っているファンたちが花道をつくる。
大歓声の中「くまもんスクエア」に向かって歩いていってもみくちゃにされる。
どさくさにまぎれて一緒に記念撮影をする人もいる。僕も左手だけハイタッチした。
「道を空けてください! 通してください! くまモンはメタボです!」
係りの人たちが何度も大声を出してようやく中へ。
もはやアイドル並み。場内は黄色い声援が飛び交う。
外から大混雑にもまれながら30分のステージを眺める。
最初は初めてくまモンに会った人に手を上げてもらったり、
県外から来た人にどこから来たのかマイクを向けたり(司会の女性が質問をする)、
新しく出たアルバムからの曲「ハッピーくまモン」や「くまモンタッチ」を踊った。
ここまでが前半。後半は
くまモンは営業部長ということで熊本の名産を身振り手振りで紹介して
それがなんなのか会場に当ててもらうということをした。
1つ目は研いで、炊いて、食べるという動作をして
「○○めし」という特産品があるのかと思いきや単純に「米」だった。案外難しい。
最後は恒例のくまモン体操。
終わって「くまもんスクエア」では記念撮影大会となり、
中が収拾つかなくなったところで外に出た。


デパートのすぐ近くに小泉八雲が熊本時代に住んでいた家があって、覗いてみる。
(入場料200円)
小泉八雲が熊本にいたのは3年ほど、そのうちこの家にいたのは1年余り。
もうひとつの家は現存していないとのことで、熊本ではこの1軒のみ。
あれこれと小泉八雲に関する資料が書斎のテーブルに置かれ、
床の間の壁に掛けられていた。書棚には小泉八雲全集。
平家蟹の標本、日本に来る前に住んでいたニューオリンズの地図、
シンシナティを描いた絵(偽札作りの職人がお札の絵のように描いている)、
夏目漱石との関係を解説したパネル
(二人は会うことはなかったが漱石はその後を追っていた)、
小泉八雲と妻セツの一日を描いたパネルなど。
書斎から廊下を通して庭の写真を撮っていたら邸内の職員の方が現れ、
撮影禁止と怒られるのかと思いきや、廊下のガラス戸は空けてもいいですよと。
「猫が入ってくるからいつも閉めてるんです」親切な方だった。


コンビニで氷と缶チューハイを買って熊本城に戻って二の丸公園へ。
日陰の芝生の上で、その後日陰が寒くなってくるとお堀の芝生に腰掛けて
昼前に買った「オランダ揚げ」や「竹輪サラダ」をつまみに
缶チューハイを飲みながら
これまでに撮った写真を整理して『チリの地震』の続きを飲んだ。
ビニールシートを敷いて上から日傘をかぶってカップルがねそべっていた。
女子大生と思われる集団が友達へのビデオレター的なものを撮影していた。
サークルなのか若い男女の一団が
いろいろと若さ溢れるポーズで集合写真を撮っていた。
小さな池だけになって周りが草原になったお堀の中で子供たちが走り回っていた。
そのうちに日が暮れていって、二の丸公園を後にした。
城彩苑というお土産屋や食事処の集まっている一画を抜けていく。
長くはいなかったけど、ウニコロッケの店があった。
門を出て振り返り、石垣の武者返しを見る。
石垣の上が手入れの行き届いた芝生になっていたのはマチュピチュを思い出した。
(そういえばさっき14時半に天守閣を出たとき、「おもてなし武将隊
加藤清正黒田官兵衛などに扮した若者たち)のショーが行われていた)


鶴屋デパートに戻って地下で青森へのお土産を買う。
もち吉」というせんべい・あられの店がいいと聞いていて、
その系列に当たる「えくぼ屋」でせんべい・あられの詰め合わせのセットを買って送る。
アパートの大家さんの分も買う。
再度「くまモンスクエア」を訪れる。
ショーが終わって数時間が経過。さすがに空いている。
昨年できたという営業部長室に入ってみると
八代亜、紀森高千里石川さゆりに始まり
ティーヴ・ガットやスコット&リバースまでくまモンに宛てたサインの数々。
ヨーロッパを訪れたくまモンを撮影した写真のパネル(セーヌ川)と
数年前、ブレイクする前に大阪駅で配ったクリアファイルの復刻品とを買った。


19時。夜はその近くの「天外天」という熊本ラーメンの店へ。
カウンターだけの店。運よく空いてた席に座れて、その後行列。
チャーシューメンに味玉追加。生ビール。
スープはもちろんトンコツなんだけどコクがあるのにさっぱりしている。
ローストガーリックがふんだんに乗ってて
カウンターには紅しょうがと共にニンニクしょうゆ漬けの壷が。
なかなかおいしく、今回の旅では腹八分目のはずが替え玉してしまった…


下通アーケードの「蔦屋書店」に入って、その後上通アーケードへ。
「まるぶん」という本屋の入口では河童の像が3匹佇んでいた。
「上乃裏」という東京で言えば恵比寿と代官山のような
おしゃれな飲み屋が集まる一画を経て、
京都の「恵文社」に近い匂いを感じさせる「長崎書店」もちょっと入ってみた。
本に対する愛情が詰まっているかのような空間だった。


最後、下通アーケードに戻って「くまBAR」に入る。
正しくは「熊本の酒文化発信処くまBAR」
県の観光PR施設の一環なのだろうか。
店内はカウンター内も含めてくまモングッズが所狭しと並んでいて、
カウンターには等身大のくまモンが鎮座している。
(5歳という設定なのに酒を飲んでいいんだろうか?)
多くのカップルがこのくまモンを間に挟んで記念撮影していた。
観光客向けの店。熊本の焼酎や清酒、ワインが飲める。
1グラスがほとんどどれも500円と安い。
球磨焼酎の「極楽」と清酒「香露」を飲んだ。
どちらもきりっとして飲み安かった。


21時を過ぎて下通アーケードは大勢の若者たち。
なんでこんなに活性化しているのだろう?
バスに乗って帰ってくる。
午前1時半に眠る。