家を買うには

一戸建てに住んでいる。
周りの人からはなんで賃貸なのかとよく言われる。
引越しの片付けも落ち着いてきて、ようやく考えてみる気になって、
home's をまた眺めだしている。
妻からは「今は賃貸でもいいかもしれないけど、
年金をもらうようになってからはどうやって今の額を払うというの?」
と言われる。確かにそうだよな、と思った。


新築は無理そうだから中古で一戸建て。できれば都内。
二子玉川近辺に住もうとすると割りと離れたところで5,000万円からか。
杉並区・世田谷区で安いのを探すと3,000万円からなくもない。
しかも新築で3LDKがあったりする。
おっ、と思うがそこでローンシュミレーター機能に
2人の年収と頭金として見込める貯金の額など入力して
今40歳だから20年間で60歳まで払うとすると
それでも現在の家賃よりも上回ってしまう。


ぞっとする。いつのまにか手遅れになっていた。
30歳の頃には家なんて遠い未来のこと、と思っていた。
30代前半のうちに結婚して家を買い、
25年か30年のローンとすることがいかに現実的か。
これまでモラトリアムでノラリクラリ生きてきて
この年になってふと気まぐれに人生を動かし始める。
そんな自分にめまいがした。
子どもを大学まで送るとすると最低でも2,000万はかかるという。
もう無理だよね、両方を満たすとなると。
車を買うのも気が遠くなる。
世の中の人はいったいどうしているのだろう?


去年胆嚢を取って、体の調子が万全とは言えない妻もいつまで働けるかわからない。
僕の方の収入を増やす以外にない。
選択肢はさほど見当たらず、身動きが取れないことに気がつく。
今の会社で今のことを続けるにも限界がある。もはや行き場がない。
人生や生活というものに追いつかれてしまった。
ここ数日、そんなことばかり考えている。