入院 15日目

5時半起き。二度寝して6時。
体温、血圧、問題なし。
体重も順調に70kgまで落ちてきた。もう少し。


朝、親子煮をごはんにかけて親子丼。マカロニサラダ。ヨーグルト。
昼、夢にまで見たチキンカレー。
朝の回診で「ご飯足りなくないですか? 今度から大盛りにしましょうか?」
と言われたのを「いや、いや、いや」と断ったのが悔やまれる。
先生方に笑われた。


そういえばこのとき、腹帯やエコノミー症候群防止のストッキングも今後は不要と聞いた。
すっきりした。これで完全に身軽になった。


午前中、『幻のアフリカ』を読み終える。
ミシェル・エリス一行は熱病に侵されたかのようなアフリカ横断の旅を終えて
船に乗ってフランスに戻ってきた。
解説も入れて1,060ページあったか。
これで入院も終わらせていいな、という気持ちになった。
途中から下に降りてベンチで、しかし朝のうちはまだ寒かったので外来の方に移動して読み続けた。


昨晩妻が持ってきてくれた久住昌之『食い意地クン』を読む。
言わずと知れた『孤独のグルメ』の原作者ですが。
もーほんとハイテンションなゴローさんというか。
難しいこと一切抜きにただただ食べることへの愛を語るという。
薄い本だったので2時間もかからなかった。


そういえば HMV で届いた本がまったく下のローソンに届く気配ないな。
『シネマの快楽』に戻る。また下で読む。
ゴダールの『パッション』と『カルメンという女』
タルコフスキーノスタルジア』は評価高い。
ニキータ・ミハルコフ『ヴァーリャ!』辺りは蓮實先生が首を縦に振らない。
恥ずかしながらダニエル・シュミットというスイスの監督を知らなかった。
当然のごとく昔出たDVDはプレミアがついていた。
今度『トスカの接吻』が出るみたいなので買ってみようかと思う。


夕方からこちらも昨晩妻が持ってきてくれた
デボラ・インストール『ロボット・イン・ザ・ガーデン』を読み始める。
また下のベンチへ。
半分ぐらい来た。映画化されたほしい小説No.1という触れ込みもよくわかる。
しかし、ハリウッドでは全然別な話になるだろうな。
この小説の方はAに会うとBを示され、Bに会うとCを示され、の繰り返しで単調。


17時からシャワー。
出てくると母から着信があって、
明日退院の日が決まるので明日また電話すると伝える。


夕食。マグロか何かのぱさぱさする魚に醤油ベースのソースがかかっている。
それとインゲンと牛肉の細切り炒め。
妻が見舞いに来るので、下に妻の分と2本お茶を買いに行く。
今日は持ってきてもらうものも、持っていってもらうものもなし。
本当はこの3連休に代々木公園で九州フェアなんだけど。
退院できてたら。


寝る前、『シネマの快楽』に戻る。
例の元気な看護婦の方がこっそりベッドに回ってきて
「そろそろ退院ですね」と挨拶してくれる。